- 「希望の条件に合う病院がなかなか見つからない…」
- 「転職先の病院選びで失敗したくないけど、何を基準に選べばいいの?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
看護師の転職では、働き方や待遇、職場環境など、考慮すべき要素が多岐にわたるため、理想の病院選びに悩まれる方が多いのが現状です。
- 総合病院から訪問看護まで、様々な転職先の特徴と選び方
- 年代や経験に応じた、失敗しない病院選びのポイント
- 給与・シフト・福利厚生など、見落としがちな確認項目のすべて
この記事では、プロの転職アドバイザーの視点から、あなたに最適な病院の見つけ方を詳しくご説明します。ぜひ最後までお読みいただき、納得のいく転職先選びにお役立てください。
1. 代表的な病院の種類と特徴
看護師の転職先として、規模や機能、特色の異なる様々な医療機関が存在します。それぞれの施設には固有の特徴や勤務環境があり、キャリアプランや希望する働き方によって最適な選択肢が変わってきます。
この章では、代表的な病院の種類と特徴を詳しく解説し、あなたに合った医療機関選びをサポートします。
1-1. 総合病院
〈メリット〉
- 幅広い知識や技術を学べる機会がある
- 高度な医療に携わることができる
- キャリアアップの機会が多く、専門分野を深められる
〈デメリット〉
- 患者数が多く、忙しくストレスがたまることがある
- 担当する患者の規模が大きく、個別対応が難しいことがある
- 常に最新の医療知識を身につけなければならず、勉強の量が多いことがある
総合病院とは、内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科など複数の診療科が併設している比較的規模の大きい病院のことです。
ひとつの診療科で長く勤務して専門性を高めることもできますし、希望を出せば病院内の他の診療科に異動しながらキャリアアップすることもできます。
他の診療科と連携を取りながら患者の治療を携われるのは総合病院ならではですし、給与面や福利厚生面での待遇も公務員並みです。
1-2. 大学病院
〈メリット〉
- 高度な医療技術に触れることができる
- 研究や教育など、多彩なキャリアアップができる
- 職場の研修体制が整っているため、スキルアップが期待できる
〈デメリット〉
- ハードな勤務体制である場合がある
- 競争率が高く、就職が難しいことがある
- 関係者の間でのトラブルが起きやすい場合がある
大学病院では患者の治療以外に最先端の研究も行っています。また、看護師に対する研修制度が整っているのが特徴で、より専門性の高い知識を身に着けたい方や認定看護師などの資格を取得したい方におすすめです。
診療科目が細かく分かれており、専門的な知識や技能を身に付けることができるため、看護師としてのスキルアップが期待できます。
給与面や福利厚生面での待遇が良いのも、看護師さんからの根強い人気の要因となっています。
1-3. 一般病院
〈メリット〉
- 地域に密着した医療に携わることができる
- ゆとりのある勤務体制で働けることがある
- 患者さんとのコミュニケーションがしやすいことがある
〈デメリット〉
- 専門分野に特化したキャリアアップがしにくい場合がある
- 患者さんの病状が重くなりがちで、やりがいと同時に負担も大きいことがある
- 人員不足により、忙しい勤務体制である場合がある
一般病院は病床数が20床以上ある病院のことで、「大学病院以外の病院」を指すことが一般的です。
幅広い業務をこなさなければいけないため忙しいものの、一人ひとりの患者に対して関わっていけるので、手厚い看護がしたい方におすすめです。また、大学病院ほど診療科が細分化されていませんので、様々な病棟・部署への異動を重ねる中で、幅広い知識やスキルを習得できます。
ただ、従業員も少人数なので人間関係を重視する必要があるうえ、職場によっては育休など休暇が取りにくいと言われています。
1-4. クリニック
〈メリット〉
- 医師との距離が近く、学びやすい環境であることがある
- 患者さんとのコミュニケーションを重視した医療が提供されている
- 勤務時間が比較的短い場合がある
〈デメリット〉
- 待機時間が長い場合がある
- スキルアップの機会が限られる場合がある
- 設備や機器の充実度合いが低い場合がある
クリニックでは外来の時間が定められており、残業や夜勤がほぼありません。
そのため、子育て中やブランクのある看護師さんが、決められた時間内でパートや派遣で働くのに最適な職場と言えるでしょう。
病床がないクリニックがほとんどなので、患者は軽症者がメインとなり特定の看護技術は伸ばせたとしても、スキルアップしたいという方には向きません。
2. 希望条件を軸に病院を選ぶコツ
看護師の転職成功には、自分の希望と病院の特徴をしっかりとすり合わせることが重要です。ただ漠然と求人を探すのではなく、明確な基準を持って情報収集を行うことで、理想の職場に出会える可能性が高まります。
この章では、希望条件を軸にした効果的な病院選びのコツを詳しく解説していきます。
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2-1. 希望条件を明確にする
自分が働く病院に対して、どのような希望条件があるかを明確にしておくことが大切です。例えば、勤務時間や休日、給与、福利厚生、残業の有無などが挙げられます。これらの希望条件を事前に整理しておくことで、求人情報を選別することが容易になります。
また、面接での自己アピールや自分がどのような職場で働きたいのかを伝える際にも、具体的な希望条件を挙げることができるでしょう。
2-2. 希望条件に合った求人情報を収集する
自分の希望に合った求人情報を収集することはとても大切です。希望条件に合った求人情報を収集することで、転職の成功率を上げることができるでしょう。
求人情報を収集する際には、インターネットや求人誌などから自分が希望する条件に合った求人情報をピックアップすることが重要です。
その点、看護師転職サイトを活用すると、求人情報を提供してもらえる上に、自分が抱える問題の相談や模擬面接をしてもらえます。
2-3. 病院の評判や雰囲気を確認する
求人情報だけでなく、病院の評判や雰囲気を確認することも大切です。これは、病院の雰囲気や職場の人間関係が、長期的に働く上で重要な要素となるためです。
病院の評判を知る方法としては、インターネット上の口コミや評価サイトなどの利用があります。また、知人や先輩看護師などから情報を収集することもできます。
これらの情報を参考にすることで、実際に働いているスタッフの生の声を聞くことができます。
面接に行く前に病院を訪れて、病院の雰囲気や職場の人間関係を実際に見ておくこともおすすめです。自分にとって働きやすい環境か、自分自身の目で見極めることができますよ!
2-4. 面接でしっかりアピールする
面接では、自分が病院にとって有用な人材であることをアピールすることが大切です。
自分が選んだ病院の希望条件に合った経験や資格、能力、特技などを詳しく説明し、自分がどのように貢献できるかを具体的に話しましょう。また、病院の特徴や理念に共感していることをアピールすると、採用担当者に好印象を与えることができます。
2-5. 自分自身と相性の良い病院を選ぶ
自分自身がどのような働き方が合っているかを考慮し、病院の労働環境や福利厚生、教育制度、人間関係などを調べ、自分に合った病院を選びましょう。
自分が働く上で重視することや、譲れないことを明確にし、その希望条件に合った病院を選ぶことが大切です。
3. 病院選びで確認すべき項目6つ
看護師の転職を成功させるためには、事前に確認すべき重要な項目があります。給与や勤務体制だけでなく、職場環境や将来性まで、様々な角度から慎重に検討することが必要です。
この章では、病院選びで必ず確認すべき6つの重要項目について、詳しく解説していきます。
3-1. 病院の規模・職員数
転職活動の病院選びでは、その病院の規模や職員数が重要な要素となります。これは、勤務環境や業務内容が病院によって大きく異なるためです。
大規模病院では高度な治療が行われ、看護師に求められるスキルや責任が大きくなる傾向があります。一方、小規模病院では業務負担が少なくなることがあります。
職員数は、多い病院ほど勤務スタイルや制度が整備されている場合が多く、福利厚生が充実していることがあります。職員数が少ない病院では、人手不足や負担の増加などが起こり、業務の質が低下する可能性があります。
3-2. 給料(基本給)
給与とは、給料(基本給)に各種手当(残業代・手当・賞与)を足したものです。
給与 = 給料(基本給)+ 各種手当(残業代・手当・賞与)
給与と給料(基本給)は非常に紛らわしい言葉ですが、求人票では必ず給料(基本給)をチェックしましょう。なぜなら、賞与は次のとおり基本給をもとに計算されるためです。
賞与 = 給料(基本給)15万円 × ◯ヶ月
つまり、給料がいくら高くても、給料(基本給)が低くければ賞与には反映されないのです。また、残業手当などの各種手当も基本給をベースに計算されています。
見かけの給与がいくら高くても、給料(基本給)が安いと手取りが低くなる場合があります。転職理由で収入を重視する場合は、この点について注意を払う必要があります。
3-3. 日勤・夜勤
看護師の転職活動で、病院選びを行う上で「日勤と夜勤」が重要な要素となる理由は、勤務時間帯によって業務内容や勤務環境が大きく異なるためです。
日勤
日勤は、昼間の時間帯に勤務することを指します。
通常、夜勤勤務よりも短時間の勤務時間であるため、身体的な負担が少なく、夜勤勤務よりもプライベートの時間を確保しやすいです。
ただし、日勤勤務中にも、患者の状態が急変する可能性があるため、常に患者の状態を監視し、必要な処置を行うことが求められます。また、日勤勤務中は、患者数が多く、患者からの要望や家族からの問い合わせなど、対応しなければならないことが多いため、ストレスがかかる場合があります。
夜勤
夜勤は、夕方から翌朝まで勤務することを指し、多くの場合、12時間以上の勤務時間になります。
夜勤勤務中は、患者の状態が急変する可能性があるため、常に患者の状態を監視し、必要に応じて医師に報告したり、治療を行ったりする必要があります。
夜勤勤務の看護師は、通常、昼間の勤務に比べて看護師の数が少ないため、より責任が大きく、より高度なスキルが求められます。
3-4. 2交代制・3交代制
勤務時間は毎日のことなので、自身の希望と合致しないと大きなストレスとなるでしょう。
病床がある病院では日勤だけでなく夜勤がありますし、2交代制や3交代制といった交代制度が自分に合っているのか、よく考えなくてはなりません。
2交代制
2交代制とは、日勤の人と夜勤の人が交代しながら患者を診る仕組みのことです。日勤では他の職業と同様に8時間勤務ですが、夜勤では16時間勤務(休憩2~3時間)となります。
夜勤の翌日は休日になる病院がほとんどなので、十分に体を休めることができます。しかし、夜勤は本来寝ているはずの時間に責任感のある仕事を行うので、想像以上に疲労がたまります。
患者の急変や急患があると大切な休憩時間がなくなることもあり、年齢とともに体力的にきついと感じ始める人も少なくありません。
3交代制
3交代制とは24時間を日勤、準夜勤、夜勤の3つに分けて交代で患者を診る仕組みです。一般的には、1週間単位でシフトが組まれ、例えば月曜日から水曜日が日勤、木曜日から土曜日が夜勤、日曜日が準夜勤となります。
2交代制と比較すると勤務時間が短くなるので、集中力を保ったまま仕事ができます。しかし、日勤、準夜勤、夜勤の3パターンのうちのどれかで毎日にように働かなければいけないので、生活リズムを安定させにくいと感じる人もいます。
3-5. 休日
看護師はシフト勤務が基本的な働き方となりますので、休日の取得は非常に重要です。休日がしっかり確保されていないと、長時間の勤務や過重労働が続き、健康や生活リズムに悪影響を及ぼす恐れがあります。また、休日が十分に取得できないとストレスがたまり、メンタルヘルスにも影響を及ぼす可能性があります。
したがって、看護師は休日の取得が十分に保障されている病院を選ぶことが大切です。
病院選びの際には、シフト制度や休暇制度を確認するとともに、看護師のインタビューで直接聞いてみることも有効です。
3-6. 福利厚生
福利厚生は、普段は意識しないことも多いかもしれませんが、働く上できちんと確認すべき項目です。
夜勤や残業がない契約・派遣社員やパートの募集では、福利厚生が受けられない場合があります。募集要件と福利厚生を照らし合わせて、必ず確認しましょう。
法律で定められた福利厚生
法律で定められた福利厚生は、次のようなものがあります。これらは一般的に「社会保険」と呼ばれ、保険料の一部または全額を職場で負担しています。
- 雇用保険:雇用の継続が困難になったときに業手当などの給付を受けることができる制度
- 健康保険:医療費の一部を保険給付金で賄い、康を守るための制度
- 厚生年金保険:国民皆年金制度の一環で、老後の生活資金を積み立てる社会保険制度
- 労災保険:労働災害による労働者の障害や死亡に対して、補償金を支払う社会保険制度
独自に設ける法定外福利厚生
職場が任意で提供する福利厚生には、次のようなものがあります。
- 住宅手当:住宅費用の一部を補助する制度
- 通勤手当:勤費用の一部を補助する制度
- 家族手当:従業員が扶養家族を抱えている場合に、の家族の生活費を補助する制度
- 財形貯蓄:会社が従業員に対して定期的に給与から一定額を天引きして貯蓄し、利息や特典を受けられる制度
- 定期検診の費用:定期的に健康診断を実施する場合にかかる費用を会社が負担する制度
- 託児所、保育所:病院が直接運営する場合や外部の保育施設と提携して提供する場合がある
- 看護寮、職員寮:病院が直接運営する場合や外部の住宅業者と提携して提供する場合がある
- 施設が運営する保養所利用に対する割引:職員やその家族のリフレッシュや旅行を支援するため、病院が運営する保養所や提携している保養施設の宿泊料金を割引する制度
- 食事代の補助、社員食堂:職員が自費で支払う食事代に補助金を支給したり、病院内に食堂を設置して従業員に食事を提供する制度
3-7. 研修・教育制度
研修・教育制度は、看護師の経験値によって重要度が変わります。経験が浅い看護師は、いきなり「この仕事を任せます」と言われても困ってしまうので、教育体制が整った病院を選ぶべきです。
一方、経験が豊富な看護師は、簡単な研修でその病院のやり方を把握できるでしょう。
ただ、人の命を預かる尊い仕事なので、経験豊富な看護師でも教育体制がしっかり整った病院を選びたいもの。とくに、離職してからブランクが長い方は、体で覚えていても最初は戸惑うことが多いので、手厚い研修体制がある病院を選ぶと安心です。
3-8. 勤務地
看護師の転職で病院選びを行う際に「勤務地」が重要な要素となる理由は、通勤時間によって生活や健康に影響を与えるためです。
通勤時間が短いと時間的余裕ができますので、心身の負担も少なくなり、家庭の時間や自己成長の時間を確保することができます。一方、通勤時間が長い場合は、プライベートの時間が減少し、ストレスや睡眠不足に陥るリスクが高まることがあります。
そのため、看護師の転職で病院選びを行う際には、通勤時間や勤務地を考慮し、健康的な生活と働き方の両立を図ることが重要です。
3-9. 病院の口コミ評判
看護師の転職活動において、病院選びで「口コミ・評判」は非常に重要な要素です。
これは、病院での労働条件や雰囲気、働く上でのストレスや負担などを、実際に勤務している看護師から直接聞くことができるからです。また、病院の公式サイトや求人情報だけではわからない、現場の実情を知ることができます。
口コミ・評判は、インターネットや看護師専門の求人サイト、病院や職場のつながりを持つ看護師などから得ることができます。そのため、自分が転職を考える病院の口コミ・評判を調べ、複数の情報を比較することで、自分にとって最適な病院を選ぶことができます。
口コミサイトでおすすめは「ナスコミ」
口コミサイトで最もおすすめななのは「ナスコミ」です。
ナスコミは病院、クリニックなどの医療機関の口コミの投稿、閲覧ができるほか、ハローワークや人材紹介会社が提供する求人情報を閲覧、応募することもできます。
利用には会員登録(無料)と職場の口コミ投稿が必要ですが、10万件近いリアルな声を見ることができますので、転職で気になる病院があれば、口コミを投稿した上で覗いてみましょう。
4. 病院選びの注意点3つ
転職活動では、表面的な情報だけでなく、将来のキャリアや職場環境まで考慮した慎重な判断が求められます。一度の転職で失敗すると、再度の転職活動が必要になるため、十分な注意が必要です。
この章では、病院選びで陥りやすい失敗を防ぐための3つの重要な注意点を解説します。
4-1. 収入だけで決めない
看護師が病院選びをする際、収入だけを優先すると転職失敗に繋がるリスクが高くなります。
収入にばかり注目すると、労働環境や勤務形態、職場の人間関係などの重要な要素を見落としてしまう可能性があります。また、高収入の病院でも、残業が多かったり、労働条件が悪かったりする場合があります。
そのため、収入だけでなく、職場環境や労働条件、福利厚生、キャリアアップの機会など、多面的に病院選びを行うことが大切です。さらに、自分自身のライフスタイルや家族構成、通勤時間などの要素も考慮して、総合的な判断を行う必要もあります。
4-2. 今後のキャリアプランを考える
看護師が病院選びをする際に、今後のキャリアプランを考慮することが重要な理由は、自分が目指す方向性に沿った職場を選ぶ必要があるからです。
たとえば、患者一人ひとりに寄り添った看護がしたいと思っている場合は、一般病院が適しているかもしれません。一方、最先端の医療業界に貢献して病気に苦しむ人の治療に貢献したいと思うのであれば、大学病院や専門的な病院で勤務すべきでしょう。
自分のキャリア目標を明確にして、それに沿った病院選びをおこなうことで、より充実した看護師としてのキャリアを築くことができるでしょう。
キャリアプランにおいては、まずは方向性を定めた上でイメージを膨らませて、それを実現できる病院を選択することが大切です。
4-3. 気になる病院は見学する
看護師が病院選びをする際に、病院見学は非常に重要です。これは、実際に病院を訪れ、その雰囲気や働く人たちの雰囲気を感じることができるからです。
病院見学では、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、実際に働くスタッフと話して、病院の実態を知ることができます。また、現場での状況や忙しさ、業務内容などを見ることで、自分がその病院で働くことについてのイメージを持つことができます。
病院見学では、自分が働く環境や待遇、福利厚生なども確認できるため、転職後の生活についてのイメージを持つことができます。
病院見学は、看護師の転職活動において、自分に合った病院を選ぶために欠かせない重要なステップです。
5. 転職サイトで病院の内部情報を確認しよう!
転職先の病院を選ぶ際は、表向きの情報だけでなく、実際の職場環境や働き方について知ることが重要です。専門の転職サイトには、外部からは見えにくい貴重な情報が掲載されています。
この章では、転職サイトを活用して効率的に病院の内部情報を収集する方法を詳しく解説します。
5-1. 職場の雰囲気・人間関係
看護師は日々患者さんと接することが多く、チームで働くことが多い職業です。そのため、職場の雰囲気や人間関係が良好な病院で働くことは非常に重要です。
職場環境が悪いと、モチベーションが下がり、仕事に疲れてしまい、結果として転職を余儀なくされることになるかもしれません。また、職場の雰囲気が悪いと、仕事のミスやトラブルが起こりやすくなる可能性があり、患者さんにも迷惑をかけてしまうことがあります。
良好な職場環境で働くことは、自身のストレス軽減やスキルアップにもつながり、患者さんにも安心感を与えることができます。
5-2. 離職率・既婚率
病院の離職率は、その病院の職場環境がどの程度良好であるかを把握することができます。
離職率が高い場合、看護師たちが長期的に働き続けることが困難な職場環境であることが多いです。一方、病院の離職率が低い場合は、長期的に働き続けることができる職場環境である可能性が高くなります。
病院の既婚率は、その病院が子育てや家庭との両立がしやすい職場であるかを把握することもできます。既婚率が低い場合は、その病院が働く看護師たちにとって家庭と仕事を両立しやすい環境である可能性が高くなります。
5-3. 残業時間
看護師が病院選びをする際に残業時間を確認することは非常に重要です。長時間労働によるストレスは、看護師の離職率を高める一因ともなっています。また、残業時間が多い場合、家庭との両立が困難になるため、既婚者や子育て中の看護師にとっても大きな負担となります。
残業時間が少なく、労働環境が良好な病院は、看護師のストレスを減らし、ワークライフバランスの確保にも繋がります。また、残業時間が少ない病院は、看護師の技術や知識を高めるための勉強会や研修に時間を割くことができるため、看護師のスキルアップにも繋がります。
5-4. 有給取得率
有給取得率が高い病院は、看護師がメンタルヘルスの維持やストレスの軽減を図ることができ、健康的な職場環境を提供していると考えられます。また、有給取得率が高い病院は、看護師が仕事とプライベートのバランスを取りやすくなり、仕事に集中できるため、結果として病院にとってもプラスになることが期待されます。
したがって、看護師が有給取得率を確認することは、自身の健康維持や仕事の効率化の観点からも重要であると言えます。
6. 病院の情報に強い看護師転職サイト3選
転職先の病院選びで悩んでいる看護師の方におすすめなのが、看護師に特化した転職サイトの利用です。病院の基本情報だけでなく、職場の人間関係や残業の実態など、内部の事情まで確認できるのが大きな魅力。
中でも「看護roo!」は、業界トップクラスの求人数を誇り、専任のキャリアアドバイザーがしっかりとサポートしてくれます。ご自身に合った職場を見つけるための強い味方となってくれるでしょう。
ただ、どのサイトも担当者の良し悪しでサポートの質が変わることがあります。そのため、複数のサイトに登録して比較することが重要です。
各サービスでは求人情報の提供だけでなく、履歴書の添削や面接対策も行っています。転職活動を効率よく進めたい方は、2~3社まとめて登録するようにしましょう。
看護師転職サイトは、以下のような理由から、2~3社の転職サイトに登録しておくことで、より自分に合った転職が可能です。
もし「このサイトは使えないかも」と思った場合も、メール一つで簡単に退会できます。ですから、転職サイトは2~3社まとめて登録し、多角的に転職活動を進めてみてください。
ここでは、JOBANUSがおすすめする看護師転職サイト3社をご紹介します。
\おすすめ看護師転職サイト3社/
年間利用者は2万人以上!利用者満足度は驚異の96.2%を誇る転職サイト
看護roo!(看護ルー)は、看護師の転職に特化したサイトで、年間2万人以上が利用し、その満足度はなんと96%以上。業界内で高い信頼を集めています。
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面接や履歴書のサポートも手厚く、転職活動が初めての方や不安を感じる方にも強くおすすめできます。
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転職を検討する看護師さんにとって、確かなサポートと多様な選択肢を提供するこのサイトは、一考の価値があります。
7. 病院以外おすすめの転職先
看護師の資格を活かせる職場は、一般的な病院だけではありません。ワークライフバランスや専門性を重視した多様な選択肢があり、自分の希望に合わせた働き方を実現できます。
この章では、病院以外の魅力的な転職先について、それぞれの特徴や働き方の違いを詳しく紹介します。
INDEX
7-1. 美容クリニック
美容クリニックは、美容に特化したクリニックで、医療レーザーや注射などを用いた美容治療を提供しています。
【仕事内容】
看護師の主な仕事内容は、患者のカウンセリング、処置の準備や施術のアシスト、アフターケアなどです。美容に興味がある方や、看護師としてのスキルアップを目指す方にとって、魅力的な転職先と言えます。
【メリット】
美容クリニックでの勤務メリットとしては、看護師の能力向上が期待できること、通常の病院勤務に比べて比較的定時で働けること、患者とのやり取りが比較的少ないためコミュニケーションの負担が軽減されることが挙げられます。
ただし、美容クリニックは美容業界の中でも競争が激しい業界であり、高い技術力が求められます。また、治療内容によってはリスクもあるため、事前の十分な知識と技術が必要です。
7-2. 健診センター
健診センターは、人々が健康に関する情報や診断を得るための施設です。
【仕事内容】
主な仕事内容は、健康診断や人間ドックの受診者の健康相談や健康指導、採血や検査の補助、健康管理プログラムの企画・運営などです。また、健診センターは多様な専門家が集まっているため、他の職種との連携や情報共有が求められます。
【メリット】
健診センターでの勤務は、看護師が患者とより長期的な関係を築きながら、予防医療に携わることができる点が魅力的です。比較的正確なスケジュール管理が行われ、残業が少なく、週末や夜間の勤務が少ないなど、プライベートとのバランスを取りやすい環境も魅力です。
さらに、医療事務の仕事を兼務することも多く、オフィススキルの向上にも繋がります。
7-3. 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、高齢者や身体障害者などの入居者に介護や生活支援を行う施設です。
【仕事内容】
看護師の仕事内容は、入居者の健康管理や健康相談、診療所や病院との連絡調整、医療処置の実施などです。また、介護スタッフとの連携や教育、研修なども行います。
【メリット】
特別養護老人ホームで働くメリットとしては、高齢者や身体障害者の方々と長期的な関わりが持てることが挙げられます。また、多様な職種のスタッフが協力し、入居者の方々が安心して過ごせるようサポートすることができます。
介護福祉士など他の職種へのキャリアチェンジも可能であり、一生涯の仕事として長く勤められることが期待できます。
7-4. デイサービス
デイサービスは、高齢者が日中を過ごす施設で、介護スタッフがサポートを行う場所です。
【仕事内容】
主な仕事内容は、食事や入浴の介助、レクリエーションの企画や実施、健康管理やケアプランの作成などがあります。利用者の健康管理や安全についても大切になってきます。
【メリット】
デイサービスのメリットは、比較的アットホームな雰囲気で、高齢者とのコミュニケーションが取りやすいことが挙げられます。また、日勤のみの勤務が多く、残業が少ないため、プライベートの時間が確保できます。高齢者の生活に密着して働くことができるため、人間関係を大切にしたい方にはおすすめです。
介護職の需要が増加していることから、将来的には安定した雇用も期待できます。
7-5. 訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、患者の自宅や施設を訪問して看護を行う職場です。
【仕事内容】
具体的には、医師からの指示に従って点滴や薬の投与、創傷ケア、緩和ケア、健康相談などを行います。患者の自宅や施設を訪問するため、移動時間が長く、単独行動が多いため、看護師自身が判断力や責任感を持って行動することが求められます。
【メリット】
訪問看護のメリットとしては、看護師一人ひとりが患者とのコミュニケーションに重点を置き、じっくりと向き合える点が挙げられます。また、単独行動が多いため、自己判断力や自己責任を強化することができ、スキルアップにも繋がります。さらに、比較的プライベートな時間帯に勤務できるため、家庭との両立がしやすい点も魅力です。
訪問看護師は、地域医療の一翼を担う非常に重要な役割を果たしています。
7-6. 献血ルーム
献血ルームは、献血を希望する人々を対象とした施設で、看護師や医師が献血者を受け入れ、健康状態のチェックや献血に関する説明を行い、献血を実施する場所です。
【仕事内容】
献血ルームでの勤務では、献血者の健康チェックや採血、献血に関するアドバイスや情報提供、施設の衛生管理などが主な仕事内容となります。
【メリット】
献血ルームでの勤務のメリットとしては、献血者とのコミュニケーションが多く、献血によって人々の健康や命を支援するやりがいがあることが挙げられます。また、勤務時間が比較的規則的で、残業が少ないため、プライベートの時間を確保しやすい点も魅力的です。
献血ルームは医療施設としての要素が強く、医療従事者としてのスキルアップやキャリアアップの機会が豊富な環境であることも魅力です。
7-7. 産業看護師
産業看護師は、企業内に設置された保健室や健康管理センターなどで働く看護師のことを指します。
【仕事内容】
勤務した際の主な仕事内容としては、社員の健康管理や予防医療、労働災害の防止、ストレスチェックの実施、健康相談などが挙げられます。企業の健康経営に貢献し、従業員の健康増進に取り組むことが求められます。
【メリット】
産業看護師は企業内で働くため、夜勤や休日出勤などのシフト勤務がなく、一般的な看護師よりも安定した勤務形態が特徴です。さらに、企業と直接契約するため、給与面でも高待遇が期待できること挙げられます。
企業の健康管理に興味がある看護師には、やりがいを感じられる職場です。
7-8. 保育園看護師
保育園看護師は、保育園において子どもたちの健康管理やケアを担当する看護師です。
【仕事内容】
主な仕事内容としては、健康診断や病気の予防、発生時の看護、怪我の応急処置などが挙げられます。また、子どもたちの観察や保護者とのコミュニケーションも重要な役割です。保育園によっては、保育士と協力して、子どもたちの生活習慣や栄養管理も行っている場合があります。
【メリット】
保育園看護師のメリットとしては、子どもたちと接することができることが挙げられます。また、保育園は休日や夜勤がほとんどないため、プライベートとの両立がしやすいという点も魅力的です。
保育園は子育て世代にとって必要不可欠な場所であり、社会貢献度が高い仕事であると言えます。
8.【年代別】病院選びのポイント
年齢によって、重視すべき転職条件や職場選びの基準は大きく異なります。キャリアの段階や生活環境に応じて、最適な職場環境や働き方も変化していきます。
この章では、20代から60代までの年代別に、特徴を踏まえた効果的な病院選びのポイントを解説します。
8-1. 20代看護師
看護師の転職において20代は有利なポジションです。
若い人材は長期間勤務する可能性が高く、コスト面でも採用側にとってメリットがあります。また、看護師は体力と精神力が必要なハードな職業であり、若手の体力と適応力が求められます。
未経験の職場でも素早く馴染める順応性があり、ミスマッチで辞めるリスクが低い点も魅力です。
転職活動では、長期間勤務する意志や前向きな姿勢をアピールし、採用側の不安を払拭するように心掛けましょう。
病院選びでは、長期的に働ける環境かどうか、体力や精神力が求められる職場か、未経験でも適応できる職場かどうかを検討すると良いでしょう。
8-2. 28歳看護師
28歳は、今後のライフイベントを考慮して、職場を変える人が多い年齢層です。
特に、結婚や家庭を持つ人は、家事や育児との両立を考えると、夜勤や残業が多い職場には向いていない場合があります。
30歳の節目を控え、これからのキャリアを考えると、転職を検討するタイミングとして有利であるといえます。
妊娠や出産などのライフイベントが起こった場合には、転職が遅れる可能性もあるため、早めに転職を考えることが重要です。
病院選びでは、自身が求めるキャリアプランや勤務条件をしっかりと考慮し、適切な職場を選ぶことが大切です。
8-3. 30代看護師
30代看護師が病院選びで注意すべき点は、自己分析が重要です。
自分がどのような働き方をしたいのか、どのようなキャリアアップを目指したいのかを明確にすることが大切です。また、今までの経験を活かしたい場合は、その分野の病院に応募することが有利です。
転職回数が多くなると不利になるため、自己分析をしっかり行い、転職理由に一貫性があることをアピールすることが大切です。そして、自分が求める条件や病院の求める人材像をよく確認し、選択するようにしましょう。
8-4. 30代後半看護師
30代後半の看護師が病院選びで注意すべき点は、自身が求める職場環境やキャリア形成を明確にすることです。また、個人差が大きいため、体力や学習能力を客観的に見つめ直すことも重要です。
過去の実績が武器になる場合もあるため、臨床経験を活かせる職場を探すのも良いでしょう。
前述の通り、30代の看護師は転職回数が多いと不利になるため、理由に一貫性があり前向きな意欲が感じられるようにすることも大切です。求人の中から条件を比較検討して、自分にとって妥協できない条件を明確にして職場選びをすることがポイントです。
8-5. 40代看護師
40代の看護師が病院選びで注意すべき点は、自分のライフスタイルやキャリアアップの希望に合った職場かどうかを確認することです。
子育て中の場合は、育児に差し支えないシフトや子育て制度が充実しているかを重視し、子育てが一段落した場合は、スキルアップができる職場かどうかをチェックすることが大切です。
看護業界は売り手市場であるため、40代でも転職は可能で、経験豊富なベテランとして高待遇で迎えられることもあります。給与などの待遇面に実務経験や能力を考慮した求人を探すことが成功の秘訣です。
8-6. 50代看護師
50代の看護師が病院選びで注意すべき点は、人間関係の問題があります。
同年代のナースが多い職場を選び、孤独感を抱かないようにしましょう。また、体力的な負担が大きい夜勤や多忙な勤務については、無理をせずに働ける職場を選びましょう。
ワークライフバランスやキャリアアップを追求したい場合は、条件の良い求人があるかどうか確認しておく必要があります。
50代の看護師でも豊富な経験を生かせる職場があるため、転職に不利にならないことも覚えておきましょう。
8-7. 60代看護師
60代の看護師が病院選びで注意すべき点は、国民年金や厚生年金の受給資格が65歳からであることを踏まえ、老後資金を考慮した転職を心掛けることが大切です。また、体力的な負担が少ない職場を選ぶことも重要です。
夜勤がない、残業が少ない、休みが多い、急患や重篤な症状の患者を扱わない、人間関係が良好、仕事量がそれほど多くないなどが条件になります。そのため、転職エージェントの活用もおすすめです。
9. まとめ
今回の記事では、看護師の転職における病院選びのポイントについて説明しました。
「どんな病院で働くのが自分に合っているんだろう…」「看護師としてスキルアップできる病院に転職したい!」「ワークライフバランスの取れる職場を見つけたい…」といった悩みを抱える看護師の方は、本記事で紹介した下記の重要なポイントをおさえることで、転職活動をスムーズに進めることができます。
何より大事なことは、自分に合った働き方や理想の職場を見つけるために、病院以外の選択肢も視野に入れることです。
また、転職先選びに悩んだり、応募書類の作成や面接対策に不安を感じたりすることも多いでしょう。そのため、看護師転職サイトを活用してキャリアアドバイザーに悩みを相談したり、条件に合った職場を効率良く探すことをおすすめします。
JOBANUSがおすすめする看護師転職サイト3社は以下のとおりです。迷ったらこの3社を併用することをおすすめします。
ぜひこの記事の転職を成功させるためのポイントを参考に、転職活動にチャレンジしてください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。