30歳後半の看護師は中堅~ベテランと言われる年代ですが、結婚、出産、子育てなどライププランの変化を迎える方も多いようです。
そのため、このまま今の職場で40歳を迎えることに、疑問や不安を感じていませんか?
でも、次のことを知れば、どのように行動するべきかが分かります。
- 同年代のナースが辞めた理由
- 辞めた理由別の対応策やおすすめの職場
- 選択を失敗しないポイント
そこで本記事では、40歳を目前に今後の働き方について悩む方に向けて、対応策をご紹介します。
この記事を読めば、キャリア形成やライフスタイルに適した職探しの方法が分かるはずです。

40歳になってからではチャンスを逃すこともあります。
充実した人生をて過ごすために、自分に適した職場で力を発揮しましょう。
1. 30代後半は転職の目的を明確にしよう!
看護師の資格があれば、30代後半でも求人はたくさんあります。
むしろ転職を迷っているなら、30代のうちにアクションを起こすことをおすすめします。
なぜなら、40代よりも有利だからです。
ただし、職場を変える目的を熟慮したうえで、次のような自己分析を充分に行わないと失敗します。
〈自己分析のポイント〉
- どのような看護をしたいのか
- どのような職場環境を望むのか
- 今後どのようにキャリア形成をしていくのか
このように、新しい職場に何を求めるのかを明確にすることがポイントです。
併せて、それは今の職場では実現できないのかも考えましょう。
- キャリア形成を重視
- 収入アップを重視
- ワークライフバランスを重視
このように、人によって目的は異なると思います。
目的がはっきりすると職場探しに迷うことが少なくなりますが、目的が不明確なままだと前の職場の方が良かったと後悔する方も多いのです。
自己分析については、次の記事で詳しく解説しています。
2.転職サイトの活用が転職成功の秘訣
仕事を変わる目的の明確化や、今後のキャリア形成などの自己分析が苦手な方も多いでしょう。
そんなときは、看護師転職サイトの活用をおすすめします。
なぜなら、転職のプロであるキャリアアドバイザーが自己分析のお手伝いをしてくれるからです。

自己分析の結果、現状を客観的に把握できれば、次のメリットが生じます。
- 職場を変わるかどうか冷静に判断することが出来る
- 転職のミスマッチを防ぐことができる
- 不要な転職であれば思い止まることがでる
また、アドバイザーはあなたのこれまでの経験やライフスタイルをもとに、適切な求人を紹介してくれます。
アドバイザーに相談したからといって、必ずしも求人に応募する必要はありませんのでご安心ください。
熟考した結果、今の職場に特に不満がないという結論に至ることもあるからです。
3. 30代後半の看護師の転職は実際どうなの?
30歳代後半のナースは一般的に経験豊富な中堅とみなされるため、他の職業に比べて求人数は多いのです。
しかし、実際のスキルや経験は人それぞれで、子育てのために数年間のブランクがある人もいるでしょう。
この章では、30代後半の看護師の転職実情についてお伝えします。
3-1. 体力・学習能力において個人差が大きい
20代は夜勤もこなせる体力、新しい知識を吸収する柔軟性の高さを備えています。
しかし30代も後半になると、夜勤がキツク感じられるように…。
学習能力においても、じっくりと考える能力は高まりますが、その反面、新しい知識や技術を吸収するのに時間がかかる傾向にあります。
とはいえ、まだ若いですから20代と同様にバリバリ働ける人は少なくありません。
体力面や学習能力面では、個人差が大きい年代といえるでしょう。
同年代のナースに比べて体力面や学習面でどの程度の能力があるのか、客観的に見つめ直してみましょう。
3-2. 過去の配属先によっては重宝されることも
体力面や学習面では20代に負けるかも知れませんが、30歳代後半はこれまでの実績が武器になります。
臨床経験が豊富であれば、どこの病院でも歓迎されることでしょう。
特に外科の経験が豊富な方は有利です。
その中でも、救急救命やICUの経験があれば、さらに好待遇が期待できます。
そのため、応募倍率の高い大学病院に採用されるケースも少なくありません。
内科の臨床経験が多い方でも、リーダー職の経験があると20代の若手ナースの指導で活躍できるため有利になります。
総合・大学病院の求人は、これまでの配属先での経験がものをいいます。
しかし、大きな病院にこだわらなければ、30歳代後半のナースは売り手市場です。
クリニック、外来病棟、介護施設、訪問看護など、さまざまな職場が求人募集しています。
3-3. 極端に多い転職回数は不利になることも
いうまでもありませんが、職場を変わる回数が多いほど不利になります。
採用側では、1つの職場に3年以上勤務していることを目安にしています。
3年に満たないサイクルで、くるくると職場を変わっている方は注意しましょう。
採用側が、「また3年以内でやめるのでは?」と不安に感じるからです。
そのため、30歳代後半なら4~5回程度までが限度と考えましょう。
ただし、回数が多くてもやむを得ない事情や、前向きな理由なら許容されることもありますので、回数だけが採用基準ではありません。
面接で回数が多い理由を尋ねられたら、前向きな理由を伝えましょう。
理由に一貫性があり、前向きな意欲が感じられれば、採用の可能性が高くなります。
4. 30代後半の看護師でも転職できる!
30歳代後半のナースは、まだまだ売り手市場です。
その理由としては、次の3点が考えられます。
4-1.(理由1)これまでの経験が評価されるため
30代後半のナースは、看護経験や社会経験が武器になります。
安心して看護を任せられる、即戦力として期待されているからです。
特に病院は、臨床の現場でリーダーとして活躍する人材を常に欲しています。このような人材は、20代にはほとんどいません。
臨床経験豊富な上に、
- キャリアアップを目指す
- 新たな職場で経験を積みスキルアップしたい
など、前向きで意欲のある人材は、特に採用されやすい傾向があります。
4-2.(理由2)看護師免許で異業種に転職できるため
看護の資格を生かして、医療機関以外の職場で働くことも可能です。
薬品業界や医療機器業界などでは、臨床経験が豊富なナースを求めています。
- 薬品会社の社員になり、MR(医薬情報担当者)や治験コーディネーターとして活躍
- 医療機器会社の社員になって、最新機器のアドバイザーになる
といったケースは珍しくありません。
医療関係以外の業界では一般企業などの産業看護師が人気ですし、子供が好きな方には保育園ナースがおすすめ。
イベントナース、ツアーナースにやりがいが感じる方もいるでしょう。
4-3.(理由3)看護師は恒常的に人手不足であるため
医療・介護業界の人手不足は深刻です。
これらの業界では常に、看護の人材を求めていますので、30歳代後半であっても求人は豊富なのです。
転職を成功させるためのポイントは、数ある求人の中から職場選びを間違わないことです。
そのためには、職場に求める条件をリストアップして、優先順位をつけましょう。
「これだけは譲れない!」という条件を明確にして、優先順位が低い条件は妥協しましょう。
これによって、求人ごとの「妥協できない条件の質」を比較検討できるのです。
例えば、「夜勤なし」を譲れない条件としている場合を考えてみましょう。
- A病院は「夜勤なし」だが「低収入」である
- B病院も「夜勤なし」で「低収入」だが「土日休み」である
- C病院は「夜勤なし」だが「残業あり」で「高収入」である
このように同じ「夜勤なし」でも、他の雇用条件が異なると思いますので、その中から自分にとってより良い職場を選ぶのがコツです。
5. 30代後半の看護師が抱える4つの悩み
30歳代後半のナースは、どのようなことに悩んでいるのでしょうか。
5-1. 体力的にキツイ
看護師の職務はハードです。
常に多忙で、患者さんの対応に追われる日々。
さらには後輩への指導、報告書の作成、医療や看護の勉強など仕事が山積みです。
特に急性期など多忙な病棟では、息つく暇もありません。食事休憩もろくに取れない職場も多いことでしょう。
それに加えて、疲れがとれない原因が「夜勤勤務」です。
夜勤は人員も少なく、生活が不規則になるので体調管理も難しくなるなど、昼間以上に心身の負担が大きくなります。
そして、常に看護師の心の負担になるのが「医療ミス」です。

「疲れが原因で、うっかりミスを起こしそうで怖い……」
このような不安を抱えながら働く30代看護師は、とても多いのです。
5-2. 人間関係にほとほと疲れた
大勢の人が忙しく働く、医療の現場。
中には気が合わない人がいたり、相手から一方的に嫌われることもあるでしょう。
命を守る職場なので、ちょっとしたミスでも厳しく叱責されることもあります。
誰もが多忙ですから、人間関係で傷ついた人をフォローする余裕がない職場も多いのです。
また、若い頃はそれほど悩まなくても、30代後半になって人間関係に苦しむケースもあります。
なぜなら、30代後半は新人と上司の間に位置するポジションだからです。
後輩と上司の板挟みになって、どのように振る舞えばいいのか悩む人が増えてきます。
人間関係の悪化は仕事が憂鬱になるだけではなく、連絡不足などから医療ミスにつながるインシデントの原因になることもあります。
5-3. 自由な時間がほしい
夜勤、休日出勤、残業など、ナースは拘束時間が長い仕事です。
子育てや介護などが重なれば、自由な時間はほぼ皆無といえるでしょう。
30歳代後半は、まだまだ子育て真っ最中の方が多いので、自由な時間を求めて職場を変わろうかと悩む人が多くなります。
5-4. いつまで看護師を続けるべきか
30代も後半になると、体力の衰えを感じる人が増えます。
20代の頃のように無理が利かなくなり、
- 夜勤がツライ
- 家に帰るとぐったりして何もやる気がでない
- 看護師を何歳まで続けられるのかしら…
という方も多いことでしょう。
30代後半で職場を変わることに不安を感じるかもしれませが、前述したようにナースの人手不足は深刻ですから常に求人はあります。
医療現場では20代から60代まで、さまざまな年代のナースが求められています。
実際に60代のナースの約半数が病院勤務です。
その一方で、病棟以外で勤務している若手ナースもめずらしくありません。
厚生労働省の調査によると、25歳未満のナースは、ほぼ100%が病院勤務で、20代後半になるとクリニックや介護施設などで働く人が増え始めます。
20代は職探しに有利であるにもかかわらず、病院勤務から外れる人も多いのです。
これらのことを考えると、年齢にとらわれないことが大切であることが分かります。
それよりも、自分はどのような働き方を望んでいるのかを考えるべきでしょう。
6. 30代後半の看護師おすすめの転職先
この章では、30歳代後半のナースに特におすすめな職場をご紹介します。
6-1. 体力的にキツイ看護師の転職先
病棟勤務は夜勤があるので、体力的にハードになりがちです。
夜勤のないクリニックや検診センターなら、心身ともに負担が少なくなります。
また、夜勤がある病棟勤務であっても、慢性期病棟であれば急性期などに比べてゆったりと看護ができるので、体力的に楽です。
思い切って病院勤務から離れるのもいいでしょう。
デイケアセンターや訪問介護ステーションなどの介護業界では、ナースの人員が不足している職場が多いです。
また、保育園や一般企業などでも看護師の募集はあります。
例えば医療メーカーでは、治験コーディネーターや医療機器の販売に携わる看護師も少なくありません。

パートや派遣社員として、希望する時間帯だけ働くという方法もあります。
6-2. 人間関係が負担にならない転職先
人間関係にほとほと疲れたなら、自分のペースで働ける職場がおすすめです。
代表的なのが訪問看護ステーションです。一人で看護を行いますから、同僚との人間関係に煩わされることありません。
とはいえ、人間関係のよい病院もたくさんあります。
見分けるポイントとして、次の点をチェックしましょう。
- 有給休暇や産休がきちんと消化されているか
- 院内がすみずみまで清潔か
- ナースがイキイキと笑顔で働いているか
- 看護師教育に力をいれているか
休暇が取れないなどナースを大切にしない病院は、職場への不満から人間関係も悪化しがちです。
面接時には、上司となる婦長さんの人柄もしっかりとチェックしましょう。
そして、必ず職場見学を行い、病院の雰囲気や看護師の表情なども確かめることも重要です。
6-3. プライベートの両立が可能な転職先
ワークライフバランスを確保するために、職場の働き方改革が進められています。
このため、職場ぐるみで労働環境の改善に取り組んでいる病院を探すのがおすすめです。
- 有給休暇が取りやすい
- 院内に保育所を設けるなど子育て支援を行っている
- 残業を減らす取り組みをしている
- 短時間正職員制度を導入している
このような環境改善に取り組んでいる病院なら、プライベートも充実させることができます。
デイサービス、訪問看護ステーション、一般企業の産業看護師など病院以外の職場は、残業も少なく夜勤もありません。
正規社員ではなく、パートや派遣社員として希望する時間帯だけ働く方法もあります。
6-4. 看護師のキャリアを考えた時の転職先
キャリア形成を望むなら、まずは自分のキャリアプランを明確にすることです。
理想の看護観やなりたいナース像を今一度考えてみましょう。
さらに、次の事項についても考えれば、自分に適した職場が明確になるはずです。
- スペシャリストか、ジェネラリストか、マネージメントか
- どのような働き方が自分に合っているのか
- 将来的にはどのようなナースになっていたいのか
- どのような条件を職場にもとめるのか
7. まとめ
今回の記事では、30代後半看護師の転職について説明しました。
30代後半でも求人需要が多いことが分かり、今までより不安が少なくなったのではないでしょうか?
職場に望む希望条件を明確にすれば、転職がスムーズに進みます。
また、看護師転職サイトに登録すると、有休取得、残業時間、人間関係など詳しい情報が得られます。
ぜひこの記事の成功の秘訣や、おすすめの職場などの情報を参考に、30代後半の転職を成功させてくださいね。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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