小さな子供が大好きな人なら、保育園で働いてみたいと考えたことはありませんか?
就学前の子供達が通う保育園にも、看護の資格を生かした仕事があります。ここでは、保育施設で働く看護師の仕事内容や待遇などについてご紹介します。
本記事を読めば、どんな人が向いているのか、どんなメリット・デメリットがあるのかも分かります。看護の資格を生かして転職先を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.保育園で働く看護師の業務内容
保育園における看護師のニーズは、毎年右肩上がりに高まっていることをご存知でしょうか。これは、厚生労働省が保育施設への看護スタッフ配置を進めているためです。
保育施設で働く看護師の仕事には、子供の健康診断や歯科検診の手配をする職務があります。提携する医師と連絡を取りながら、診断の手配や対応をする事は大きな役割です。また、園児たちの日々の健康に気を配ることも、看護師の職務となります。小さな子供がケガをしたら応急処置をしたり、病気や発熱の際には保護者へ連絡します。必要に応じて、医療機関への受診に付き添うこともあります。
更に、園児のうがいや手洗いを指導することも看護師の役割りです。感染症予防の指導をしたり、保育士に対して研修を行うこともあります。

看護資格を持つ専門家が保育園いることで、園児や保育士、保護者に安心感を与えることができます!
2.保育園で働く看護師の1日の流れ
- 8:00出勤
- 出勤後、全職員で朝礼。
- 園児を受け入れ、病欠連絡の入った園児の確認をします。
- 8:30健康チェック、各種確認
- 各クラスを回って登園した園児の健康状態を視診チェックします。
- 園児の内服薬の確認をしたり、検温を行います。
- 9:50保育業務の手伝い
- おむつ交換や散歩、外遊びなどの手伝いをします。
- 11:30給食
- 園児のご飯の食べ具合を確認します。
- 内服薬のある園児には、食事後に内服させます。
- 12:30休憩
- 年中児が午睡の間、昼食(給食)をとり、休憩します。
- 13:50保健日誌の記入
- その日の欠席や体調を崩した園児の情報を保健日誌に記載します。
- 何かあったときにすぐ情報を確認できるように、チェック表を作成します。
- 14:50保育業務の手伝い
- おむつ交換や散歩、外遊びなどの手伝いをします。
- 16:00その他業務
- 保護者向けの健康だよりの作成など事務仕事をします。
- 17:30退勤
- 保護者のお迎えが終わったら、日誌の記入と明日の準備をして終了します。
保育施設では、毎朝朝礼を行う所が多いです。看護師も朝礼に参加し、病欠の連絡があった園児の確認を行います。園児が当園したら、各クラスを巡回して健康状態をチェックする業務もあります。
園児がおやつや給食などの食事をする際には、食前の手洗い徹底や、衛生状態を確認します。子供達の食事の食べ具合をチェックしたり、離乳食の確認も行います。
園児がお昼寝をする時間には、健康便りを作成する仕事があります。また、園児が外遊びをする際には、必要に応じて保育をサポートします。その他にも、園児の年齢に合わせて、おむつ交換やトイレトレーニングも手伝います。
園児たちが帰宅した後には、その日の記録を付けたり、翌日の準備をします。イベント前になると保育士たちは忙しくなるため、その手伝いで残業することもあります。
3.保育園で働く看護師の平均年収

保育業界は、全般的に平均年収は低めとなっています。その理由は、給料は保育料によって賄われているからです。保育施設で働く看護師の平均年収は、約300万円から400万円程度です。これは、病院勤務と比べると低めと言えるでしょう。また保育園における看護師のキャリアアップは限られており、昇給の期待はできません。
しかし、保育施設の仕事は、病院勤務のように夜勤はありませんし、残業も少なめです。緊急を要する患者さんが運ばれてくることはなく、命にかかわる臨床はありません。精神的な負担が大きくない点は、大きな魅力と言えます。そのため、この年収は決して安すぎるというわけではないでしょう。
4.保育園で働く看護師の資格・スキル
保育施設で働く人に必要な資格は、看護師資格です。看護の資格には准看と正看がありますが、どちらでもOKです。
看護の資格以外に持っていなければいけない資格は、特にありません。しかし、小児科を経験している人や保健師の資格を持っている人は、転職では有利です。チャイルドカウンセラーの資格も、採用されやすくなる資格です。

自身に子供がいる人は保育スキルがあるとみなされるため、採用されやすくなります。
5.看護師が保育園で働くメリット・デメリット
看護師が保育園で働くには、次のようなメリット・デメリットがあります。
〇 メリット | × デメリット |
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それでは、詳しく見ていきましょう。
5-1.保育園で働くメリット
●メリット1:夜勤がない
保育施設で働く1つ目のメリットは、夜勤がない点です。延長保育があれば残業することはあるものの、夜勤がないのは大きな魅力です。
●メリット2:精神的なプレッシャーが少ない
2つ目のメリットは、緊張感やプレッシャーが少ない環境で働けることです。園児の健康管理という重要な職務はありますが、命にかかわる臨床現場ではありません。気持ちに余裕を持って働けることは、大きなメリットと言えるでしょう。
●メリット3:園児の成長を見守れる
3つ目のメリットは、園児たちの成長を近くで見守れることです。園児たちが成長して卒業する姿を見ることは、多くの人が感じる感動です。
5-2.保育園で働くデメリット
●デメリット1:看護師としてのスキルアップが望めない
1つ目のデメリットは、臨床現場から離れることです。保育施設では基本的に予防医学に携わるため、多種多様な臨床は経験できません。将来のスキルアップを考えると、保育施設での経験はデメリットとなってしまうかもしれません。
●デメリット2:他の看護師がいないことへのプレッシャー
2つ目のデメリットは、職場の看護師は自分1人という可能性が高い点です。健康面では全責任を自分自身が背負うことになります。看護の経験値が低い人だと、これは大きなプレッシャーとなることでしょう。
●デメリット3:看護以外の仕事もしなければならない
3つ目のデメリットは、看護の仕事以外もしなければいけない点です。おむつ交換やトイレトレーニングを始め、外遊びや食事介護なども行います。看護の枠を超えた仕事をする事は、メリットでもありデメリットにもなります。
6.保育園勤務に向いている人・向かない人
こちらでは、保育園勤務に向いている人・向かない人を紹介します。
〇 向いている人 | × 向かない人 |
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それでは、詳しく見ていきましょう。
6-1.向いている人
●子供好きの人
保育施設の仕事に向いている人は、小さな子供が大好きな人です。保育士と共に園児の保育をすることも多いため、子供好きはマストな要素となります。
●体力のある人
外遊びをしたり散歩に同行するなど、外で働く時間が多くなるため体力は必要です。体力的にタフな人は保育施設で働くことに向いています。
●気が利く人
保育園の勤務は、他のスタッフのニーズを察知して積極的に動ける人でないと勤まりません。そのため、気が利く人はこの仕事にピッタリです。
6-2.向いていない人
●看護師としてキャリアアップを望む人
保育施設では、病気やけがの患者さんが搬送されてくるわけではありません。そのため、臨床経験を積むことは難しいでしょう。看護分野で臨床経験やスキルアップしたいと考えている人は保育園勤務は避けるべきです。
●保育の仕事もこなせる人
保育施設では、看護の仕事も保育士の職務もこなさなければいけません。「自分の仕事ではないからやりたくない!」という姿勢では、この職場で働くことは難しいでしょう。
7.保育園の看護師求人はどう探す?
保育施設の求人は、公開求人でも非公開求人でも募集されていることが多いです。例えば、公開求人のみを取り扱っているハローワークでも、募集されています。
幅広いエリアで保育園の仕事に限定した仕事探しをするなら、求人サイトがおすすめです。複数の仕事を比較しながら応募できるので、転職には便利です。その他には、自治体が役所内で募集をかけるなどの求人方法もあります。
8.面接や履歴書の志望動機・自己PR例文
採用選考は、書類選考の後で面接を行うというプロセスで行われます。書類選考の際には、履歴書と職務経歴書を提出します。このうち、履歴書は規定フォーマットで、志望動機や自己PRなどの項目があります。
志望動機に関しては、これまでの経験をどのように保育施設での仕事に活かすかをアピールします。具体的には、
- 小児科で働いていた経験があります。小児科外来では、感染症が流行する季節には、徹底した対策が必要です。そうした経験は、保育園で働く際にも生かせると思います。
- 小さな子供が大好きなので、看護の資格を生かして小さな子供達の成長を見守りたいです。私自身にも子供がおり、子供から学ぶことはたくさんあります。子供と共に自分も成長したいと考えています。
などはいかがでしょうか?
自己PRでは、自身の性格をアピールすることができます。小さな子供が大好きという点をアピールしても良いでしょう。その他にも、面倒見が良いとか、子供の世話をすることが大好きだという自己PRもOKです。
9.まとめ
今回の記事では、保育施設で働く看護師の仕事内容や待遇、適性などを紹介しました。保育現場で働いてみたい人や、転職を考えていた人には参考にできるのではないでしょうか?
保育施設で働くことは、臨床現場から離れるというデメリットがあります。しかし、小さな子供達に囲まれて規則正しい勤務時間で働けるというメリットもあります。
求人募集は求人サイトやハローワークなどで広く募集されることが多いです。時期としては1月から2月あたりに多くなるので、要チェックです。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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