お礼奉公中(奨学金返済中)の転職はOK?看護師の円満退社のコツ

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〈この記事で分かること〉
  • お礼奉公中でも転職・退職できるが借りたお金はチャラにならない
  • 借りたお金は転職先で新たなお礼奉公をお願いすることもできる
  • お金のトラブルが起きにくい職場は転職サイトで紹介してもらう

看護業界には、「お礼奉公(おれいぼうこう)」と呼ばれる働き方があります。約束した期間、その病院で働くことが条件に、病院側が奨学金を支払う制度です。

奨学金の負担を減らすために、利用されている方も多いことでしょう。でも、約束期間に達していないのに退職する場合は、トラブルへと発展する可能性があります。

「お礼奉公中(奨学金返済中)だけど退職したい!」という方もいると思います。でも、金銭問題がネックになって、なかなか辞められないと悩んでいませんか。

お礼奉公中(奨学金返済中)に生じやすいトラブルを知っておけば、円満に退職できます。

本記事では、お礼奉公中でも辞めたい!と悩む方向けに、解決方法をご紹介します。これを知って、あなたも奨学金返済の悩みを解決してください。

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1. お礼奉公中の退職!奨学金返済はどうなる?

お礼奉公中に退職すれば、約束違反で訴えられないか?と不安になります。実際はどうなのでしょうか。

1-1. お礼奉公中でも転職・退職はできる!

結論から言うと、たとえお礼奉公中であっても、退職することがでます。約束の途中であっても、法律違反で訴えられることはまずありません。

看護師のお礼奉公とは、奨学金の支払いを楽にするシステムです。あらかじめ決められた期間でその病院で働くことを条件に、病院側が奨学金を返済します

お礼奉公の期間を3年とする病院が多いのですが、特に決まりはありません。決められた期間内に退職する場合、次のような取り決めが行われることがあります。

  • 残りの奨学金を一括返済する
  • 違約金を支払う

このため、お金が払えないので辞めたくても辞められないと悩むナースが多いのです。

駒田
駒田

まず、辞めるかどうか、自分の意志をハッキリさせるようにしょう。
その上で、残っている借金をどのように返済するのか、解決策を考えるのがベターです。

1-2. 違約金や賠償金の請求は労働基準法違反になる

お礼奉公中に退職したいと申し出ると、必ずといっていいほど引き留められます。そのときに、奨学金の一括返済や違約金の支払いを請求されることも少なくありません。

でも、厳密に言えば、一括返済や違約金の請求は法律違反なのです。法律では、3年以上の雇用契約は違法とされています。お礼奉公として、3年以上働く必要はありません。

【労働基準法第137条:契約期間の経過措置】
「当該労働契約の期間の初日から1年を経過した日以降においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる」

お礼奉公が複雑なのは、労働報酬と金銭の貸し借りが絡まり合っているからです。

実際に、病院側が奨学金の返済義務を理由に、辞めたナースを訴えた事例がありました。でも、裁判所はこの訴えを退け、ナースに返済義務はないとの判決を下しています。

これはあくまでも一例ですが、無理な返済はしなくてもよいケースが多いのです。

病院側から借りたお金はチャラにならない!

ナースに返済義務はない判決が出たからといって、病院側から借りたお金がチャラになるわけではありません。お金の返済に関しては、病院側との話し合いで決めることになるでしょう。

2. お礼奉公中の退職・転職問題を解決する4つの方法

病院側との話し合いをするにしても、具体的にはどのように解決すれば良いのでしょうか。この章では、問題解決に繋がる4つの方法をご紹介します。

2-1. 方法①:分割返済にしてもらう

新米ナースの給与はそれほど多くはありません。百万円以上ものお金を一括で支払うのは、実際問題として不可能と言えるでしょう。

そこで、分割で返済する方向で、病院側に交渉することをおすすめします。月々の分割払いなら、返済しやすいのではないでしょうか。このような交渉を通じて、返済する意志があることを伝えられます。

駒田
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誠意を見せて、現実的な返済方法へと近づけていく努力が大切です。

2-2. 方法②:転職先で新たなお礼奉公をお願いする

病院側に返済するお金を、転職先の職場が全額支払ってくれるケースもあります。どこの病院も、優秀なナースを欲しがっているものです。

前職の借金を肩代わりしてでも、この人に働いてもらいたい!採用側にそう思わせることができれば、返済問題は一気に解決します。

「私はそこまで優秀なナースじゃない…」そんな心配があるかもしれません。でも、それを判断するのは病院側です。

例えば、ナースの退職が続き、深刻な人手不足に陥っている病院ならどうでしょうか?お金を払ってでも、人材を確保したいと思うかもしれません。

ただし、このような求人は、一般公開ではほとんど募集されていないものです。自分で探すのは難しいですから、転職エージェントを活用しましょう

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転職先職場の肩代わりは新たなお礼奉公のスタート

転職先の職場が借金を肩代わりしても、借金が0円になるわけではありません。あなたの借金が、前の病院から次の病院に移っただけです。つまり、新たなお礼奉公がスタートするのです。2度目の「お礼奉公」となることを覚悟しておきましょう。

2-3. 方法③:両親など家族に借りる

病院に一括返済する分を、他の人から借金することで解決する方法もあります。

一番良いのは、両親など家族に借りることです。心配や負担をかけることになりますが、おすすめの問題解決策と言えます。

サラ金やカードローンなどでは金利が掛かります。でも、家族なら無利子で貸してくれるのではないでしょうか。何らかの理由で家計が苦しいときは、返済を待ってくれるでしょう。

駒田
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親御さんに頼れるのであれば、この方法を選ぶことをおすすめします

2-4. 方法④:自力で一括返済できるまで働く

お礼奉公を続ければ、借金は徐々に減額されていきます。

例えば、150万円の奨学金を立て替えてもらう条件で、3年のお礼奉公をする場合です。

  • 1年勤務すれば、1/3の50万円の返済が終了
  • 2年勤務すれば、2/3の100万円の返済が終了
  • 3年勤務すれば、150万円全額の返済が終了

2年働いてから辞めれば、100万円の返済が終了する計算になります。残りの返済額は50万円です。働きながらコツコツお金を貯めれば、一括返済が可能ではないでしょうか。

出産や家族の介護など、どうしてもすぐに辞めなければならないこともあるでしょう。そのような事情がなければ、返済できるまで我慢して働くのもおすすめの方法です。

3. お礼奉公中の退職に困ったら転職サイトに相談しよう!

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画像出典:医療ワーカー

奨学金制度を設けて、ナースの資格取得を奨励する病院は少なくありません。学費が免除される上に、就職先も決まっているので、安心して学べるのが利点です。

その反面、お金に縛られることになります。就職先が決まっていることは、裏を返せば、職業選択の自由がないとも言えるのです。お金の問題が絡み、トラブルに発展しやすくなります。

3-1. 奨学金制度の利用は慎重に考える

トラブルを回避するためには、雇用契約時にじっくりと考えることです。奨学金の返済がなくなるから、と安易に考えて契約を結ぶのはおすすめできません

奨学金制度を採用している病院は、ナース教育に熱心なところが多いと言えます。でも、奨学金を肩代わりしてでも人材を確保しなければならないのかもしれません。

それほどハードな環境の看護職場もあるのです。その点の見極めが大切になります。

3-2. 働きやすい職場の見極めは転職サイトに任せる

職場の見極めは、自分では難しいこともあるでしょう。そこで頼りになるのが、看護師専門の転職サイトです。豊富な情報をもとに、担当アドバイザーが働きやすい職場を紹介してくれます

また、違約金など不当な請求をされた場合も、転職エージェントが頼りになります。辞める際に困ったことがあれば、気軽に相談してください。退職交渉がスムーズにいくように、サポートしてくれます

▼円滑に退職するための手順は、以下の記事で解説しています。

4. まとめ

今回の記事では、お礼奉公中の退職について説明しました。お礼奉公中でも退職できることがご理解いただけたと思います。また、奨学金返済の解決方法もわかり、辞める決心がつきやすくなったのではないでしょうか。

お礼奉公中の退職は違法ではないことを知れば、退職届を提出しやすくなります。お礼奉公に関する悩みは、一人で悩まないことが大切です。職探しのプロの力を借りましょう。

お金の問題はトラブルへと発展しやすいので、第三者に相談するのが一番です。この記事を参考に、ぜひ円満退職を目指してください。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

駒田 太一

医療機関の人事担当として活躍中。過去5年間、市立病院で医師・看護師の給与支払いや福利厚生業務を経験し、現在は職員採用や研修の立案・実施を行っています。医療現場の深い理解と経験を基に、看護師の皆様への信頼性の高い情報提供を心掛けています。

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