看護師としての転職を考えるとき、面接は避けて通れない大切なステップです。しかし、次のような不安が尽きないのではないでしょうか?
- 「看護師の転職面接では、どのような質問が出るのだろう?」
- 「面接で不採用にならないためのポイントを知りたい…」
看護師の面接は、個々のスキルや経験が大きく問われます。しかし、それだけでなく「質問の答え方」「自己紹介の仕方」「逆質問の対応」など、面接では様々な要素が求められます。これらを理解し、適切に対応することが、転職成功のカギとなります。
そこで、本記事では転職時の面接に焦点をあて、
- よくある質問やその対策
- 面接全体の流れ
- 面接で失敗しないコツ
- 面接後のフォローアップ
などについて徹底解説します。
看護師の転職を成功に導くための貴重なノウハウが詰まっていますので、ぜひご一読ください。
1. 面接でよく聞かれる質問
面接では、人事担当者からよく聞かれる質問があります。これまでの経験を生かしながら、スムーズに回答するためには、事前の準備が欠かせません。
そこで、この章では看護師転職の面接でよく聞かれる質問とそれに対する対策について解説します。
1-1. 自己紹介をお願いします。
〈自己紹介の例文〉
◯◯◯と申します。
◯◯◯大学の看護学部を卒業し、その後、同大学の◯◯◯科で3年間働いてきました。
患者さん一人一人に寄り添い、慢性期の看護を提供したいと考え、そうした設備が充実しているこちらの病院を希望しました。
本日はよろしくお願いします。
面接の最初を飾る自己紹介は、第一印象を形成する重要なステップです。以下の3つを押さえて、自分のことを的確に伝えましょう。
これらの情報を短くまとめ、最後に「よろしくお願いします!」と一言添えることで、自然で丁寧な結びになります。
否定的な話題を避け、自己紹介が長すぎないように注意しましょう。良い自己紹介は、全体を通じて良い雰囲気を生み出します。
自己紹介は、自分を過度に売り込む時間ではなく、面接官に自分の基本情報を効果的に伝える時間です。1~3分程度にまとめ、必要以上に詳しく話さないよう心掛けましょう。
自己紹介では、具体的な内容を伝えることも大切ですが、実はそれ以上に重要なのは、あなたの話し方や雰囲気、すなわち第一印象です。背筋を伸ばし、できるだけ明るく積極的な表情を心掛け、はっきりとした声で話すことで、その後の面接もスムーズに進めることができます。
1-2. 志望動機を教えてください。
〈志望動機の例文〉
- 「私がこの病院を選んだ理由は、貴院の特色ある◯◯◯と、自分のスキルアップへの熱意が重なったからです。」
- 「以前から貴院の教育体制に感銘を受けており、自身のスキルを高めつつ、看護という職業を通じて社会に貢献したいと思いました。」
- 「貴院の高い患者満足度に惹かれ、自分の看護技術を活かして、より多くの患者さんの幸せを追求したいと思いました。」
志望動機は、あなたが新たな職場でどれだけ貢献できるか、どれだけ情熱を持って業務に取り組むかを評価するための重要なポイントです。
以下に、志望動機を効果的に伝えるための3つのポイントを紹介します。
これらのポイントを念頭に置き、あなたの情熱や献身性を伝えることで、面接官に強く印象付けることが出来るでしょう。
1-3. 前職を辞めた理由は?
〈前職を辞めた理由の例文〉
- 「前職では多くの経験と学びを得られましたが、新たなスキルを習得し、更なる成長を遂げるために転職を決意しました。」
- 「私は常に新しい挑戦を求めています。前職で得た経験を活かし、より多様な看護領域で働くことが私の次なるステップだと感じました。」
- 「前職での勤務はとても充実していました。しかし、より専門性の高い領域での経験を積むことが私のキャリア目標であり、そのために転職を決断しました。
前職を辞めた理由は、面接官があなたの人間性や仕事への取り組み方を理解するための大切な情報源となります。そのため、退職理由は明確で前向きなものであることが重要です。
具体的には、以下のような点に注意しましょう。
転職理由と新たな病院への志望動機は、あなたのキャリアビジョンとリンクしているのが望ましいでしょう。
前職での課題や学びが、新たな職場での目指す方向性に繋がっていると、自己成長を重視したキャリア形成を行っていることが伝わり、好意的に受け取られます。
1-4. 実績や経験・スキルを教えてください。
〈実績・経験・スキルをアピールする例文〉
- 「過去には30床程度の小規模病院で働いており、多種多様な患者と接する機会がありました。これにより、看護師としての基本的な能力を磨くだけでなく、患者それぞれの状況に対応できるようになりました。」
- 「以前、大規模病院のICUで働いていた時期があります。そこでは、重症患者の看護だけでなく、チームでの協力や、緊急時の対応力も必要とされ、それらのスキルを鍛えることができました。」
- 「昨年まで勤務していた病院では、新入職員の教育を任されていました。ここでは教育スキルだけでなく、後輩の成長を促すコミュニケーション能力を磨くことができました。」
面接では、あなたの過去の経歴や獲得したスキルが評価の対象となります。
これは、看護師の基本能力だけでなく、患者に対する適応力や問題解決力の評価のためです。特に、中途採用では、実戦力となるスキルや経験が重要視されます。
- 自身の経験やスキルが応募職種とどう関連しているかを伝える
- 自分がその職場で活躍できる理由を面接官に伝える
以上の2つが、面接で成功するための大切な要素となります。
1-5. あなたの長所と短所を教えてください。
〈長所を述べる例文〉
- 「私の長所は柔軟性です。前職では急な変更に対応して、チームの業績を維持するために新しい計画をすばやく立案しました。」
- 「私の長所は忍耐力です。難しい状況でも、解決策を見つけるまで諦めずにチャレンジし続けることができます。」
〈短所を述べる例文〉
- 「私の短所は細部にこだわりすぎるところです。しかし、時間管理法を学んで効率的に作業をするように改善し、成果も上がってきています。」
- 「私の短所は自己主張が苦手なところです。しかし、意見を述べる練習を積み重ね、今では積極的にアイデアを提案できるようになりました。」
面接では、「あなたの長所と短所は何ですか?」という質問がよく出ます。これはあなたの自己理解の深さや自己成長への意欲を見るための質問です。
- 長所:その長所をどのように具体的な成果につなげたかを明示する
- 短所:否定的な言葉は避け、どのように対処しているのかを明確にする
長所について述べる際は、具体的な例を出すことが重要です。具体例によって、あなたの能力や経験、性格が具体的に伝わります。
短所について述べる際は、それを克服するための取り組みを示すことで、成長意欲や問題解決能力をアピールすることができます。
1-6. 今後のキャリアプランはありますか?
〈今後のキャリアを述べる例文〉
- 「5年後には看護師リーダーとして、チームの運営に参加したいと考えています。そのためには現場経験を積むことが重要と思っており、一生懸命勤務します。」
- 「私の長期的な目標は、専門的な知識を深めて認定看護師になることです。そのためには、まず広範な臨床経験を積むことが重要と考えています。」
- 「私のキャリアビジョンは、緩和ケアの専門看護師になることです。そのためには、様々な疾患に対する深い理解と経験が必要と理解しています。」
看護師転職の面接では、あなたの未来像やキャリアの展望について問われることは珍しくありません。
面接官がこうした質問をするのは、あなたの長期的な職場へのコミットメントと成長の展望を探りたいからです。そのため、具体的なキャリアプランを示すことが求められます。
ただし、あなた自身の発展だけではなく、チームや組織全体への貢献も視野に入れてください。自己実現と組織への貢献をバランス良く組み合わせることで、面接官にあなたの熱意と将来性を示すことができます。
あなたのキャリアの展望と組織が目指す方向性が一致すると、その組織での長期的な活動と成長への熱意をアピールするメッセージとして伝えられます!
1-7. 何か質問はありますか?(逆質問)
〈逆質問の例文〉
- 「病院で働く看護師の年齢層を教えてください。」
- 「病院で働く看護師の平均的な勤続年数を教えてください。」
- 「1人の看護師が担当する患者数はどのくらいですか?」
- 「新規入職者に対する研修制度やサポート体制を教えてください。」
面接の終盤に、面接官から「何か質問はありますか?」と問われることがあります。
これは「逆質問」と呼ばれ、あなたが職場や業務内容にどれほど関心を持っているのか、どのように仕事に取り組むつもりなのかを示す大切な機会となります。
逆質問は、あなた自身の理解度や志望意欲を示すことができます。さらに、募集要項で知ることができない情報を得るチャンスでもあります。
看護師として働くためには、具体的な病院環境やチームの状況を理解することが重要です。そのため、「貴院ではどんな看護方式をとられていますか?」といった具体的な質問を面接官に投げかけてみると良いでしょう。このような具体的な質問により、面接官はあなたが具体的な職務に対する準備や理解を持っていることを認識でき、あなたの採用可能性が高まるでしょう。
1-8. 最後に一言ありますか?
〈面接の最後の一言の例文〉
- 「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。この面接を通じて、私が皆様の職場に貢献できる可能性を感じました。その機会を与えていただけることを心より希望しております。」
- 「本日はお時間を割いていただき感謝いたします。この機会を得て、貴院で成長できることを実感しました。私のスキルと情熱を最大限に活かすことができると確信しています。」
- 「今日はお時間をいただき、ありがとうございました。面接を通じて、貴院の看護師として働くことへの意欲が更に強まりました。貴院で活躍する機会を楽しみにしています。」
面接の終盤で「最後に一言ありますか?」という質問が出ることは多々あります。これは面接官からの質問ですが、それと同時に応募者が自分を最後にアピールする好機でもあります。
この質問が出される理由は、主に次の3つです。
- 応募者の個性をより深く探りたい
- 応募者に自己アピールの機会を提供したい
- 応募者が持つ疑問や不安を解消したい
以上のような理由から、「最後に一言ありますか?」と質問される場面が見受けられます。一見、ただの挨拶のように思えるこの質問には、それぞれ深い意図が込められています。
面接の締めくくりに問われる「何か一言ありますか?」という質問は、自己をアピールする大切な機会です。まずは感謝の言葉を伝え、次にあなたがどのように役立つかをアピールしましょう。
2. 面接を成功させるための事前準備
面接で面接官に好印象を与えるためには、事前の準備が欠かせません。
そこで、この章では面接を成功させるための事前準備について詳しく解説します。
2-1. スキルや経験の棚卸しをする
面接を成功させるためには、事前の準備が必要不可欠です。その中でも特に重要なのが、自身のスキルや経験の「棚卸し」です。
棚卸しとは、自分が今までに培った能力や経験を整理し、自己分析することを指します。棚卸しを通じて自己紹介や職務経歴の説明、さらには自身の強みや弱みの把握に繋がります。
それでは、棚卸しの具体的な方法を5ステップでご紹介します。
- 自身の職歴と業務を列挙
過去の職務経験を思い出し、それぞれの職場で何を行ってきたのかを詳細に書き出します。その際、経験した業務は細部まで書き出すことがポイントです。 - 業務での成果や工夫を記述
各業務でどのような成果を出せたのか、どのような工夫を行ったのかを書き出します。これにより、自己の実績と取り組み方を具体的に示すことができます。 - 初めての就職まで遡る
最初の職務から現在まで、全ての職務経験について①と②の作業を行います。 - 書き出した項目を一覧化
エクセルやワードを活用して、書き出した項目を整理します。これにより、自身のキャリアパスを一覧で確認できます。 - 特徴的な強みをピックアップ
一覧を見ながら、自身の強みや特性を再確認し、それを強調するようなエピソードをピックアップします。
このようなステップを踏むことで、自身のキャリアを深く理解し、それを適切に表現する力を身につけることができます。
2-2. 病院の下調べを念入りに行う
看護師として転職を成功させるためには、病院の情報を事前に調査することが極めて重要となります。
なぜこれが重要なのか、3つの観点から具体的に解説します。
- 自分に合った病院を見付ける
看護師は患者へのケアを行うだけでなく、その他の医療スタッフと連携し、良好なチームワークを保つことも求められます。そのため、自分に合った病院の文化や雰囲気を見付けることは、働く上での満足度や効率を大きく左右します。 - 面接で印象を良くする
病院の情報を把握しておくことで、面接時にその病院で働きたい理由や、自身がどのように貢献できるかを具体的に説明することが可能となります。これは面接官にプラスの印象を与え、採用の可能性を高める要素となります。 - 自身のキャリアパスを明確にする
病院の業務内容や運営方針を理解することで、自身のキャリア目標と病院が提供する機会が一致しているかを確認することができます。これにより、自身の将来の成長につながる環境を選ぶことができます。
離職率、残業時間、教育制度などの情報は、直接病院に問い合わせたり、面接時に質問することで明確にすることができます。
そして、できるだけ病院見学を行うことを推奨します。自分で病院の雰囲気を感じ、働いている看護師を見ることで、自分がそこで働く具体的なイメージが付きますし、求める環境と現実のギャップを防ぐことができます。
2-3. 面接に適した服装と身だしなみ
清潔感が求められる看護師の職業柄、整った服装と身だしなみは第一印象を良くしますので、面接における適切な服装と身だしなみは非常に重要です。
具体的な対策は以下のとおりです。
対策1:面接に適した服装
看護師の面接で成功を収めるためには、適切な服装と整った身だしなみが欠かせません。
スーツは面接における最も安全な選択肢と言えます。普段の業務服とは異なりますが、面接の機会のために、上下のスーツをご用意いただくことを推奨します。
それぞれの病院や医療機関が持つ文化や期待値は異なるかもしれませんが、一般的には清潔感のあるスーツはプラスの印象を与えます。
面接官への最初の印象は、採用の可否だけでなく、入職後の評価にも大きく影響を及ぼすため、念入りな準備が重要となります。
服装に関しては、「減点要素を排除する」という視点が有効です。スーツは、その単純さとフォーマルな印象で、面接官全員に好意的に受け取られる可能性が高い選択です。
対策2:面接での身だしなみ
何より重要なのは「清潔感」です。衣服はもちろん、髪やネイルも整っていることが求められます。
穏やかな香りのボディソープやシャンプーを使用し、香水の使用は避けるのも良い方策です。視覚だけでなく、嗅覚による印象もまた、あなたを評価する一部となるのです。
髪型や化粧に注意が必要です。清潔感を保つため、過度な化粧や派手な髪型は避けましょう。香水も控えめに、または使用しないことをおすすめします。
面接官があなたを判断する際、まず目にするのが服装と身だしなみです。これらは、あなたが自己管理を重視し、周囲への配慮を怠らない姿勢を示しています。前述のポイントを利用して十分な準備を行い、良い印象を創り出しましょう。
2-4. 面接練習(模擬面接)を行う
看護師の転職において、面接対策の一環として面接練習(模擬面接)を行うことは非常に重要です。その理由は、面接練習を通じて自身の強みや改善点を把握し、具体的な対策を立てることができるからです。
そして、この面接練習をサポートしてくれるのが看護師転職サイトです。看護師転職サイトは、専門のキャリアアドバイザーがリアルな面接環境を再現し、詳細なフィードバックを無料で提供してくれます。
例えば、「コミュニケーション能力」が求められる職場では、実際の面接でどのようにアピールすべきか、また「チームワーク」を重視する病院ではどのような経験を伝えるべきか等、具体的なアドバイスを受けることができます。
JOBANUSがおすすめする看護師転職サイトは「8.面接対策に強い看護師転職サイト3選」で紹介していますので、参考にご覧ください。
3. 面接の流れを知る(受付から退室まで)
面接は入室から退室までの流れで構成されており、それぞれの段階で適切な対応が求められます。
そこで、この章では面接の流れをスムーズに進めるためのポイントについて詳しく解説します。
3-1. 到着と受付
面接場所には10分前に到着しましょう。
到着後は面接の開始5分前までに受付を済ませ、指定された部屋に入室します。面接は第一印象が重要なので、時間通りに受付を済ませることを心掛けましょう。
3-2. 面接開始まで待機
面接待ちの時間の過ごし方は非常に重要で、ここでもあなたのプロ意識や姿勢が試されます。それぞれの行動がどのような印象を与えるのかを理解し、適切な行動を心掛けましょう。
以下に、待ち時間中に避けるべきNG行動をまとめました。
3-3. 入室
看護師の面接における入室の手順は、第一印象を形成する重要な部分です。
以下に、詳細な流れをお示しします。
- ドアに向かって3回軽くノックをします。次にドアを開け、「失礼いたします」と言って室内に入ります。
- その後、面接官に背を向けないように注意しながらドアを閉めます。そのまま挨拶とお辞儀を行います。「看護師の〇〇と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします」と自己紹介します。
- 最後に、面接官から指示があったら着席します。「失礼いたします」と言って座るのを忘れずに。持ち物は自分の椅子の後ろ、または椅子の横に静かに置くようにしましょう。
これらの流れを頭に入れた上で、落ち着いて入室してください。これにより、職場での適切なマナーを心得ているあなたを面接官に示すことができます。
コートを着ている場合は、建物に入る前に脱いでおくことがマナーです。面接会場内では、椅子に座る際にコートをカバンの上に畳んで置きましょう。
3-4. 面接を受ける
看護師の面接は、あなたのスキルと専門知識を評価する場だけではありません。それは同時に、あなたのプロとしての行動やマナー、態度を評価する場でもあります。
以下に、看護師の面接中のマナーについて説明します。
言葉遣いと応答のマナー
- 一人称は「わたし」を使用
- 声の大きさや話すスピードに気を付ける
- 適切な敬語の使用と確認
面接で自己紹介する際は、「わたし」を使用することが一般的です。自分の名前や「自分は」のような言葉は適さないことを覚えておきましょう。
会話中には、相手が聞き取りやすいように、声の大きさや話す速度に気を付けてください。大きな声でゆっくりと話すことで、聞き手はあなたの話を理解しやすくなります。逆に、速すぎる話し方は聞き手にとって理解が難しくなり、焦っているという印象を与えかねません。
面接では敬語の使い方が重要です。硬い敬語を過度に使用すると、日常的に敬語を使用していないと思われてしまいます。面接前に敬語の使い方をしっかりと確認しておきましょう。
施設への敬称の使用について
- 面接では「御院(おんいん)」「御施設(おんしせつ)」を用いる
- 自身の職場表現は「現職」「前職」が適切
面接で志望する病院や施設に言及する際は、敬称として「御院(おんいん)」「御施設(おんしせつ)」を使用してください。一方、履歴書などの書き言葉では「貴院」や「貴施設」を使用するようにしましょう。
自身が現在、あるいは過去に所属していた病院や施設について述べる場合は、「現職」「前職」のような表現を使用します。このような表現は、敬称を使わないことで、適切な距離感を保つことができます。なお、「うちの病院」「私の病院」のような砕けた表現は使わないでください。
面接官の話を聞くときのマナー
- 背もたれを使わずに、背筋を伸ばす
- 明るい表情で目を合わせ、相手の話を聞く
- 面接官の話を途中で遮る行為や無表情は避ける
- 面接は対話の場であるという意識を持つ
面接で話を聞く際は、姿勢と表情がとても重要です。
聞き手の姿勢は、相手への敬意を示すもので、背もたれを使わずに背筋を伸ばすことが理想的です。また、話を聞くときは、明るい表情を保ち、目を合わせて相手の話に耳を傾けましょう。
面接官の話を途中で遮ったり、無表情で聞くといった行為は失礼となりますので、避けるようにしてください。
面接におけるこれらのマナーは、あなたが職場でどの程度活躍できるかを表す重要な指標となります。面接はただの一方通行の情報提供ではなく、双方の対話の場であるという認識を持つことも重要です。
3-5. 退室
面接の場では、最初の挨拶から最後の退室までが評価対象となります。
特に、看護師の職業は協調性とマナーが求められるため、面接官だけでなく建物内の他の人々との交流にも気を配る必要があります。
以下に、面接終了後の適切な行動を示します。
- 面接終了後の礼
面接終了の合図があったら、ますは座ったまま面接官に向かって礼をします。「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」など、感謝の言葉を述べましょう。 - 立ち上がりと再度の礼
立ち上がった後も、椅子の位置で改めて面接官に向かって礼をします。「ありがとうございました。失礼いたします」と言ってしっかりとお辞儀します。 - 部屋を出る際の挨拶
カバンを持ってドアまで移動したら、再び面接官のほうを向いて、「失礼します」と挨拶しましょう。軽く一礼をしたら外へ出て、静かにドアを閉めます。
建物内でのマナー
面接が終わった後も、確かに建物を出るまでの行動は評価の一部となり得ます。
以下に、特に注意すべきポイントを5つ挙げます。
- すれ違う人に挨拶する
面接官だけでなく、建物内で出会った全ての人々に対して、適切な挨拶を行うようにしましょう。礼儀正しさは、あなたが他のスタッフと協力して働く上での基礎的なスキルを示します。 - スマートフォンの電源は入れない
建物を出るまで、スマートフォンの電源は入れないようにしましょう。すぐにスマートフォンに頼る姿勢は、待機中にも自己管理ができるかどうかの判断材料となり得ます。 - 建物を離れるまで気を抜かない
面接が終わったからといって、すぐに髪をほどいたり、ネクタイをゆるめたりしないようにしましょう。また、建物の外でタバコをすぐに吸い始めたり、大きな声で電話をしたりすると、それはマイナスの印象を与える可能性があります。
4. 面接で不採用にならないためのコツ
看護師の面接で不採用にならないためには、ただ単に質問に答えるだけではなく、面接官に自信とポジティブな印象を与えることが重要です。
そこで、この章では面接で不採用にならないためのコツをいくつかご紹介します。
4-1. ポジティブな回答を心掛ける
面接では、ポジティブな回答を心がけることが重要です。面接官からの質問に対して、否定的な要素をできるだけ排除し、前向きな姿勢を示しましょう。
以下に、ネガティブな内容をポジティブに回答する例をお示しします。
人間関係に嫌気が差して退職した場合の回答
前職での人間関係が退職理由であった場合、その事実を伝えるのは戸惑うかもしれません。
なぜなら、面接官はあなたが他人とうまく働けない人物、自分本位な人物と解釈する可能性があるからです。また、その話題を深堀りする面接官もいます。
そこで、次のように述べることで、チームワークを重視し、患者へのケアを最適化しようとする意志をアピールできます。
〈人間関係が原因で退職したときの例文〉
「以前の勤務先では、人員不足からコミュニケーションが不足していると感じ、看護師として最善のケアを提供するためにはチームワークが欠かせないと思いました。そのため、チームワークを重視した環境で働くことを望み、転職を決意しました。」
転職活動の期間が長引いた場合の回答
転職活動の期間が長引いて空白期間があると、面接に不利になるのではと不安に思うかもしれません。
もし転職活動の期間が長引いた経験がある場合は、単にその事実を伝えるだけではなく、その経験が自己成長やキャリアの転機となった点を強調しましょう。
〈転職活動が長引いたときの例文〉
「転職活動の期間が長く取れたことで、自分自身のキャリアビジョンや看護師としての志向性を再確認する機会を得ることができました。患者さんに寄り添った看護を実践したいという思いを改めて強く持つことができました。」
職場が自分に合わなかった場合の回答
前職が自分にフィットしなかった理由が面接で問われたとき、具体的な経験や学びを述べ、その上で自分が何を求めているかを明確にしましょう。
ここで大切なのは、過去の経験を否定せず、それを通じて何を学んだのかを強調することです。
〈過去の職場が合わなかった場合の例文〉
「過去の職場では、幅広い経験を通じて自身の強みや興味を再確認する機会を得ました。自分に合った職場環境や仕事内容を見つけるため、積極的に転職活動を進めています。」
面接では、ポジティブな姿勢や成長意欲をアピールすることが重要です。過去の経験を前向きに捉え、自己成長やキャリアの転機となった点を強調しましょう。また、ネガティブな要素を伝える際には、ポジティブな言葉に置き換えて伝えることで、良い印象を与えることができます。
4-2. 待遇面についての質問はしない
待遇について質問することは、面接ではNGとされています。
その理由は、待遇の条件ばかりに焦点を当てることで「自身の利益を最優先に考える人」という印象を与えかねないからです。
例えば、次のような待遇に関する質問は控えてください。
✕ 待遇に関する間違った質問の仕方
- 「具体的な給与はどの程度ですか?」
- 「残業はどの程度発生しますか?」
- 「休日はしっかり保証されますか?」
ただし、待遇はあなたの働く環境に大きく影響を及ぼす要素ですから、全く知らないままでは不安が残るでしょう。
そこでおすすめなのが、次のように具体的な数値を求めない形で質問することです。
〇 待遇面に関する正しい質問の仕方
- 「病院では、どのような評価制度を設けていて、給与にどのように反映されていますか?」
- 「スキルアップや専門知識の習得をどのようにサポートしていますか?」
- 「勤務時間やシフト制度はどのように決まりますか?」
- 「長く働き続けるためのワークライフバランスの取組みについて教えてください」
また、待遇に関する条件交渉は、面接の場ではなく内定が出た後に行うようにしましょう。
「条件交渉」とは、個人と雇用者の間で新しい職場における雇用条件(給与、勤務時間、休日、福利厚生など)について話し合うことです。転職によって給料が低くなる可能性がある場合は、前職の給与証明書を持参することが有効です。給与面での合意は内定後に取るようにしましょう。交渉が成立しやすいのは個人経営の病院や療養型の医療施設、訪問看護などで、大規模病院では給与交渉が難しくなる傾向があります。
面接ではあなたの能力や熱意などをアピールし、採用担当者に良い印象を持ってもらうことが最優先事項となります。
看護師転職サイトを利用すれば、給与や雇用条件の調整を代行してもらえます。JOBANUSがおすすめする看護師転職サイト3選は「8.面接対策に強い看護師転職サイト3選」でご紹介していますので、ご参照ください。
4-3. アピールポイントを絞る
面接や自己紹介では、自身の能力や経験をアピールする機会となりますが、その際のコツは「適度なアピール」です。
アピールの内容が多すぎると、あなたが何に優れているのか、何を大切にしているのかが伝わりにくくなります。これは、あなたがきちんと評価してもらえなくなる可能性がある、という事を意味します。
実際、面接官や読者は、あなたが何にでも長けているわけではなく、その領域で特に優れているスキルや経験を知りたいと考えています。このことから、ひとつの特定のアピールポイントに絞り、その要素を深掘りして強調することが効果的です。
たとえ一つのポイントだけでも、詳細に掘り下げて伝えることで評価は得られます。むしろ、一つの強みを深く追求した方が、あなたの専門性や情熱が伝わり、評価も上がるでしょう。
アピールはひとつに絞り、細部まで丁寧に伝えていきましょう。
〈アピールポイントに絞り強調する例〉
- 過去に高齢者向けのケアに携わってきた経験がある
⇒その経験と高齢者ケアに対する理解をアピールする - 新人教育に力を入れている病院
⇒人材育成に対する情熱や経験をアピールする
あなたの全ての能力を押し出すのではなく、特定の能力や経験を強調し、それが病院でどのように貢献できるのかを具体的に説明することが大切です。
4-4. 長期的な活躍をアピールする
長期的に働ける人材を獲得することは、採用側の願いです。その理由は、看護師は専門的な知識と技術を持つ仕事であり、その習得には時間がかかるからです。
また、一人の看護師が長く働くことで、チームの安定性や院内の人間関係の良好さが保たれるため、採用者側としても長期的に活躍できる人材を欲しています。
具体的なアピール方法としては、以下の通りです。
以上のポイントを活用して、あなた自身が長期的に看護師として活躍する可能性を採用担当者に見せることが重要です。
5. 面接官が注目するポイント
面接官が面接で注目するポイントを把握することは、求職者にとって重要です。
そこで、この章では面接官がどのようなポイントを重視しているのか、ご紹介します。
5-1. 表情などの見た目
面接では、あなたがどのような人物かを判断するために、言葉だけでなく非言語的な情報も重要しています。具体的には表情や身だしなみ、姿勢などが該当します。
この非言語的な情報は、あなたの態度や思考を直接的に示すため、非常に重要な役割を果たします。なぜなら、表情や態度からあなたが誠実で、一貫した行動を取っているかが分かるからです。
面接では、一貫した言葉と行動であなたの真剣さと専門性を示すことが大切です。あなたの言葉と行動が一致することで、信頼感が生まれ面接官に好印象を与えることができます。
5-2. 履歴書・職務経歴書の内容に間違いはないか?
面接官が特に注目するのが、あなたが提出した履歴書や職務経歴書の内容です。
履歴書・職務経歴書の内容に誤りがあると、あなたの信頼性が損なわれる可能性があります。そのため、確認作業は極めて重要です。
理由は明確で、それらの書類はあなたを評価する基準の一つだからです。事実に基づいて正確に記述されているか、また整理された形で適切に表現できているかが、面接官のチェックポイントになります。
具体的な注意点は以下の通りです。
履歴書・職務経歴書は、提出前に何度も確認し、必要であれば他の人にも見てもらうことをお勧めします。
5-3. 職場との相性は良さそうか?
あなたと職場の相性は、面接官が注目するポイントの一つです。なぜなら、従業員の適合性が高いほど業績が向上し、従業員の満足度が高まるからです。
職場との適合性が高い従業員は、その逆の従業員に比べて生産性が高く、長期間勤務しやすいとも言われています。
あなたがどの程度職場と適合しているかを評価するため、面接官はあなたの価値観、行動、態度が職場の雰囲気とどれくらい一致しているかを見ています。そのため、面接で自分の適性と能力を適切に表現し、チームや組織との適合性を強調することが重要です。
5-4. すぐ辞めないか?
採用面接の一環として、看護師候補がすぐに退職しないかどうかを評価することは、組織にとって重要な課題です。これは特に看護業界では頻繁に見受けられ、医療機関は看護師の離職率を抑制するために多大な労力を費やしています。
求職者すぐに辞めないか評価するために、面接官が注目するポイントは次のとおりです。
日本看護協会によると、看護師の平均離職率は約14%(2022年)で、これは一般的な労働者の離職率よりも高い数字です。このため、看護師が長く働くことは、医療施設がうまく機能するための重要な要素となります。
6. 採用したくない看護師の特徴
面接では、採用担当者が希望する看護師像をアピールする一方で、採用したくない特徴を避けることも大切です。
そこで、この章では採用担当者が採用したくないと思う看護師の特徴について、詳しく解説します。
6-1. 転職先に求める要望が多すぎる
看護師が過度に多くの要望を持つ場合、それは組織への適合性が低いと判断されることが多いです。
看護師のスキルや経験は、確かに大切な要素です。しかしそれと同等に重要なのが、チームとの良好な関係性を築けるかどうかです。
過度の要望が見受けられる場合、それは看護師が職場の現実に対して十分な理解を持っていない、または自身の欲求を過大に優先していると判断される可能性があります。
具体的な過度な要望の事例は以下の通りです。
これら全てを満たす病院は稀であり、過度な要望を持つ看護師は転職の過程で困難を経験することが多いです。
面接官が看護師を採用する際は、技術や経験だけでなく、組織への適応力やリアリティのある期待値も考慮しなければなりません。
過剰な要望を持つ看護師は、これらの点から見て採用のリスクが高いと判断されることが多いのです。
6-2. ネガティブな理由で前職を退職している
看護師としての職務遂行には、チームでの協調性と高いストレス耐性が求められます。そのため、面接官は前職を退職した理由を重要な評価基準としています。
特に、ネガティブな要因が前職の退職理由であった場合、その理由が新しい職場でのパフォーマンスや職場環境に影響を及ぼすと考えられます。
ネガティブな理由での退職は、チーム内で円滑に働く能力やストレスをうまく管理する能力に欠けていた可能性があり、新たな職場でも同様の問題が発生する可能性が高いと判断されます。
このような視点から、新たな職場でのパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、過去の退職理由をどのように捉え、それから何を学び、どのように成長したのかを伝えることが重要となります。
ネガティブな経験をプラスに変えることができれば、面接官の評価にも必ずプラスにつながるでしょう。
6-3. 前職の不満を話す
面接において、前職について不満を表現することは好ましくない行為です。その理由は、不満を表すことであなたのネガティブな面を強調してしまうからです。
面接では、あなたがどのような働き手であるかを面接官が見極める場です。前職について不満を口にすると、その不満が次の職場でも生じる可能性があると捉えられます。
採用担当者は、あなたが困難な状況に対してどのように対応するか、どのように問題を解決しようとするかを重視します。
例えば次のような不満は、前向きな意志として伝えるようにしましょう。
- ✕ 不満を表す表現
前職では残業が多すぎて体調を崩した - 〇 前向きな表現
前職ではワ✕クライフバランスの重要性を学んだため、次の職場では効率的な仕事の進め方を探求したい
前職の経験をネガティブに語るのではなく、そこから何を学んだか、どのように改善していきたいかを述べることで、あなたが前向きな姿勢を持っていることを伝えることができます。これは看護師だけでなく、どの職種でも共通する採用されるための重要なポイントと言えるでしょう。
6-4. 聞かれていないことを答える
看護師の採用面接では、聞かれた質問に対して適切な回答をすることが重要です。質問内容と関係ないことを答えると、不採用となる可能性が高まります。
その理由は、主に次の2つです。
面接はコミュニケーション能力や聴解力を評価する機会でもあるため、この点を念頭に置いて臨むようにしましょう。
6-5. 回答に一貫性がない
「一貫性」とは、同じ質問に対して一貫した答えを繰り返し提供することを指します。これは、本質的には候補者が嘘をついていないかを見極める指標とも言えるでしょう。
一貫性を欠く理由として、大きく分けて以下の2つが考えられます。
一般的に、人々の行動や言葉は自分の思考や感情を映し出します。したがって、回答に一貫性が見られないときは、面接官は「嘘をついているのでは」と疑念を抱くようになります。
面接で一貫性を見せるためには、自分自身の経験や価値観を深く理解し、それに基づいて誠実に面接に臨むことが求められます。
一貫性のある回答は、信頼性と誠実さの証となります。これは、看護師としての基本的な適性を示す指標となりますので、その重要性を忘れないでください。
7. 面接後のフォローアップと内定辞退の手順
面接後のフォローアップ(追加連絡)と内定辞退には、手順やマナーが存在します。
そこで、この章では面接後のメールや手紙の書き方、内定辞退の手続きについて詳しく解説します。
7-1. 面接後のメールやお礼状の書き方
面接後のフォローアップ(メールやお礼状)は、転職活動に真剣に取り組んでいる姿勢や業務への関心が高いことを採用側に示す重要なステップです。
メールや手紙の書き方と出すタイミングは、次のとおりです。
メールやお礼状を書く際の基本ルール
面接を受けた際の担当者の連絡先が分かっている場合は、その情報を使って直接お礼を伝えることが最も効果的です。
一方、名前が分からない場合は、「面接ご担当者様」などと表記すればOKです。また、個別の連絡先がわからない場合は、病院のメールアドレスに感謝のメッセージを送りましょう。
〈お礼状の例文〉
【件名】
○月○日の採用面接のお礼(氏名)
【本文】
□□医療団体 □□病院
人事管理部 ▲▲様
本日、面接を受けさせていただきました、看護師の△△でございます。
この度はお時間を頂戴し、誠に有難うございました。
面接の間に、貴院の理想と特徴についての認識が一層深まり、就職への熱意が増してきました。私が選ばれた場合、看護師として自己成長を追求しつつ、貴院のスタッフと患者様に対する貢献に努めたいと考えています。
まずは、面接のお礼を申し上げたく、メール致しました。
末筆ながら、貴院のますますのご発展、ご活躍をお祈り申し上げます。
(あなたの名前)
(あなたの住所)
(あなたの電話番号とメールアドレス)
タイミング
メールや手紙は面接の24〜48時間以内に送るのが一般的です。これは、あなたが速やかに行動する能力を示すとともに、面接官がまだあなたを覚えている間に印象を再確認する絶好の機会となります。
宛先の正確さ
病院や部署の完全な名前を正確に記載してください。特に「医療法人」や「社会福祉法人」のような部分を忘れることがないよう、必要な注意を払いましょう。
7-2. 内定辞退のマナーとスムーズな手続き
内定を辞退するのは決して易しい決断ではありません。
しかし、看護師としてのキャリアパスを歩むためには、自身の将来のビジョンを深く考えることが求められます。その結果として、最良のキャリアパスを選ぶために内定辞退という選択をすることも考慮しなければなりません。
そこで、内定辞退を選択した場合の流れをご紹介します。
採用プロセスは双方向のコミュニケーションであり、求職者の能力とスキルだけでなく、その態度や対人スキルも評価の対象となります。したがって、内定を辞退する際も礼儀正しく、感謝の意を適切に表すことで、看護師としてのプロフェッショナルさを示すことができます。
そして、そのような態度を示すことで、採用側はあなたを好印象として記憶し、将来的に再度採用の機会があった際に、あなたを再考する可能性があります。
これは特に、看護師のような人材が常に求められる職種ではより顕著になります。そのため、どのような状況であっても、適切な態度とマナーを保つことが重要となります。
8. 面接対策に強い看護師転職サイト3選
転職活動における面接は、あなたのキャリアの次のステップを左右する重要な局面です。そんな中で、看護の専門性を理解したサポートが必要な場合、看護師専門の転職サイトは大きな力になります。
看護師転職サイトでは、専門家による一対一の面接対策や、実際の面接シミュレーションを通じて、あなたの強みを最大限に引き出す手助けをしてくれます。
特に「看護roo!」は、その充実したサポート体制で、多くの看護師の転職成功をサポートしています。あなたの経験やスキルを正しく評価してもらうために、プロフェッショナルなアドバイスが受けられるのです。
ただ、どのサイトも担当者の良し悪しでサポートの質が変わることがあります。そのため、複数のサイトに登録して比較することが重要です。
各サービスでは求人情報の提供だけでなく、履歴書の添削や面接対策も行っています。転職活動を効率よく進めたい方は、2~3社まとめて登録するようにしましょう。
看護師転職サイトは、以下のような理由から、2~3社の転職サイトに登録しておくことで、より自分に合った転職が可能です。
もし「このサイトは使えないかも」と思った場合も、メールで簡単に退会できます。ですから、転職サイトは2~3社まとめて登録し、多角的に転職活動を進めてみてください。
ここでは、JOBANUSがおすすめする看護師転職サイトを3つご紹介します。
8-1. 看護roo!(看護ルー)
看護roo!(看護ルー)は、看護師の転職に特化したサイトで、年間2万人以上が利用し、その満足度はなんと96%以上。業界内で高い信頼を集めています。
求人数も40,000件以上と圧倒的で、月給42万円以上や年休150日以上など、好条件の案件も豊富です。特に嬉しいのはLINEでのサポート。質問や相談がすぐにでき、応答も迅速です。
面接や履歴書のサポートも手厚く、転職活動が初めての方や不安を感じる方にも強くおすすめできます。
運営会社 | 株式会社クイック |
本社所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル11F |
会社の拠点 | 全国5拠点(東京、大阪、名古屋、横浜、神戸) |
公開求人 | 5.6万件 |
対応年齢 | 20代 30代 40代 50代 |
求人職種 | 正看護師、准看護師、保健師、助産師 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.kango-roo.com/career/ |
関連記事 看護roo!(看護ルー)評判は悪い?サービスの特徴やメリットを解説
8-2. レバウェル看護師(旧看護のお仕事)
レバウェル看護師(旧:看護のお仕事)は、転職を考える看護師さんに手厚いサービスを提供する業界トップクラスの転職サイトです。その信頼性から「友達に勧めたいサービスランキング」で1位に輝いています。
求人数は驚異の12万件以上あり、その数は日本最大級。加えて、病院のリアルな口コミやスタッフの声も確認できます。
そして何より、忙しい看護師さんでもLINEで気軽に相談ができ、キャリアアドバイザーからも丁寧な情報提供が受けられます。
運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア24F、25F |
会社の拠点 | 全国11拠点(東京、大阪、名古屋、埼玉、広島、立川、船橋、横浜、札幌、福岡、京都) |
公開求人 | 12.3万件 |
対応年齢 | 20代 30代 40代 50代 |
求人職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://kango-oshigoto.jp |
関連記事 レバウェル看護師(旧看護のお仕事)評判は悪い?サービスの特徴を解説
8-3. ナース人材バンク
ナース人材バンクは、年間10万人以上の利用者と97%の高い満足度で、看護師転職界の信頼性を証明しています。
地域専任の看護師専門キャリアパートナーが個々のニーズに合わせて最適なアドバイスを提供します。また、病院だけでなく、介護施設など多種多様な求人があり、全国どこでも活躍の場が見つかります。
転職を検討する看護師さんにとって、確かなサポートと多様な選択肢を提供するこのサイトは、一考の価値があります。
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9. 面接試験に関するQ&A
看護師の皆さんが面接試験について抱える疑問や悩みにお答えするため、この章では面接試験に関するQ&Aをご紹介します。
Q1. 面接会場は何分前に到着すれば良い?
面接は大切な機会であり、最初の印象が重要です。したがって、面接開始の30分前には会場に到着することをお勧めします。これにより、余裕をもって準備を整え、落ち着いた状態で面接に臨むことができます。
到着が早すぎると面接官に迷惑をかけることもあるので、適切なタイミングを見極めることが大切です。
Q2. 面接に遅れそうになったらどうすればよい?
面接に遅れる可能性がある場合、できるだけ早く面接官や担当者に連絡しましょう。遅延の原因と到着予定時間を明確に伝え、謝罪の意を示します。
面接に遅れるのは非常にマイナスな印象を与えますので、できるだけ避けるようにしましょう。事前に道順を確認し、余裕をもって出発することが重要です。
Q3. 面接で落ちるフラグはありますか?
面接が不採用に繋がる兆候、いわゆる「落ちるフラグ」は、完全に予測することは難しいです。しかし、一定のパターンが存在することは否めません。
ここでは、面接で落ちるフラグの一部をご紹介します。
上記の事象が起こったとしても、必ず不採用になるわけではありません。
しかし、これらの事象が発生した場合、落ち着きを保って面接結果を待つとともに、次回の面接に向けて自己反省と改善のための活動を進めることを推奨します。
Q4. 面接のお礼状は書いたほうが良い?
面接後のお礼状は、自分の意気込みや感謝の意を面接官に伝える良い機会です。また、他の候補者と差別化するための手段でもあります。
お礼状には、面接の機会をいただいた感謝の意、面接で得た知識や理解、そして自分がその職場でどのように貢献できるかを書くと良いでしょう。
Q5. 面接は何分間行われますか?
面接の所要時間は企業や業界によりますが、一般的には30分から1時間程度が多いです。ただし、看護師の面接では、業務内容や倫理観、コミュニケーション能力など詳細な事項について尋ねられることが多いため、それ以上の時間を要する場合もあります。
面接の日程を決める際には、時間に余裕を持つようにしましょう。
Q6.「いつから働けますか?」と聞かれた場合は?
「いつから働けますか?」という質問は、あなたが仕事を開始できる時期を知りたいという意味です。
具体的な開始日を伝えるとともに、その理由や現在の状況(例えば、現職での引き継ぎ期間等)も説明しましょう。あなたのフレキシブルさとプロフェッショナリズムを示す良い機会です。
Q7. 給与について質問しても良い?
給与について質問することは、自分の仕事に対する評価を理解するために重要です。しかし、面接の初めにそれを問い出すのは適切ではありません。
まずは自分のスキルや経験をアピールし、その価値を認識してもらうことが大切です。給与については、面接官から話題が出たときに話し合うのが適切でしょう。
Q8. 病院見学は面接の前に行ったほうが良い?
病院見学は、その職場の雰囲気や働く環境を事前に理解するために非常に有益です。面接前に見学することで、具体的な質問を準備したり、自分がその環境でどのように貢献できるかを明確に伝えることができます。
ただし、見学は必ず事前に許可を得てから行うようにしましょう。
Q9. 看護師転職サイトは模擬面接に対応している?
多くの看護師転職サイトでは、模擬面接のサポートを提供しています。
これらのサービスは、過去の面接や履歴書をもとにした模擬面接など、転職に必要な全てのサポートを無料で提供しています。求人情報や相談はオンラインで受け取ることができ、忙しい方でも気軽に転職活動を進めることができます。
転職サイトのアドバイザーは、個々のクリニックの面接の質問内容を基にした模擬面接を何度も行ってくれるため、面接に対する準備が十分にできます。
Q10. 看護師転職サイトは面接同行に対応している?
看護師転職サイトでは、一部のコンサルタントが面接同行のサービスを提供しています。
面接同行の流れですが、面接当日に病院の最寄り駅など現地で集合し、担当者と落ち合います。その後、一緒に病院に訪問するのが一般的な流れになります。
このようなサポートは、面接のプロセスをスムーズに進行させ、面接に対する不安を軽減するために非常に有用です。
Q11. 志望動機と自己PRの違いを教えてください。
それぞれ異なる視点からあなた自身を描き出すものです。
志望動機は、あなたが志望する病院やクリニックを選んだ理由や、そこで成し遂げたい目標を述べるもので、「未来志向」の視点に立ちます。
自己PRは、「現在・過去」を反映して、あなたがこれまでに積み重ねてきた経験やスキル、成果を強調するものです。
10. まとめ
今回の記事では、看護師の面接対策について説明しましたが、いかがだったでしょうか。
面接では、自己アピールや適性を的確に伝えることが求められるため、事前の準備と実践が必要です。特に、次のポイントを抑えることで面接をスムーズに進め、転職を成功させることができるでしょう。
特に、人間関係の問題や職場環境の不満など、ネガティブな理由で前職を退職した場合は、ネガティブな理由をそのまま述べるのではなく、自分の成長やキャリアアップを目指した結果として転職を決意した、と言い換えることが大切です。
また、面接対策では模擬面接や面接同行などがとても有効です。この点は、看護師転職サイトを活用することで、キャリアアドバイザーが無料でサポートしてくれるので、面接に苦手意識を持っている方は利用をおすすめします。
ぜひこの記事の転職を成功させるためのポイントを参考に、職探しにチャレンジしてください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。