- 「複数の病院に応募するのは失礼になるのでは?」
- 「複数応募すると、面接の日程調整が難しくなりそう…」
- 「内定が複数出たら、辞退の連絡をするのが大変そう」
このような疑問や不安をお持ちの看護師の方も多いのではないでしょうか。
看護師の転職活動において、複数応募は効果的な戦略ですが、同時に様々な課題も生じます。スケジュール管理の煩雑さ、準備の負担増、内定辞退の難しさなど、デメリットも無視できません。
しかし、これらの課題を乗り越えることで、より良い転職先を見つけられる可能性が高まります。本記事では、複数応募に関する以下の点について詳しく解説します。
- 複数応募のメリットとデメリット
- 効果的な複数応募の方法
- 面接での併願の伝え方
- 内定辞退の適切な方法
本記事をよく読むことで、複数応募を戦略的に活用し、自分に最適な職場を見つけるための具体的なアプローチを理解できるでしょう。
1. 複数応募は転職成功の鍵
複数の病院に応募することに不誠実な気持ちを抱いたり、面倒という方もいます。また、プレッシャーを感じて1つの病院だけに応募する方も多いことでしょう。
ただ、1箇所よりも複数に応募する方が、内定が得られる可能性が高くなります。
現在は、新卒でも中途採用でも、就職活動で複数の企業に応募するのは常識となっています。病院側も、応募者が複数応募していることは想定済みです。「相手に申し訳ない」と感じる必要はありません。
1つの病院だけに応募して、不採用になった場合を考えてみてください。求人に応募して面接を受け、内定の結果が出るまで、およそ1か月かかります。不採用になってから、別の病院に応募して内定を得るまでには、更に1か月掛かるのです。これでは、内定を得るまでに何か月も掛かってしまいます。
でも、複数に応募すれば就職活動の期間を短縮できるのです。
2. 複数応募のメリット3つ
内定の確率が上がる他にも、複数応募には次のとおり3つのメリットがあります。メリットを知れば、複数応募が当たり前とされる意味が理解できるはずです。
2-1. メリット1:比較検討で自分に合った職場が見つかる
洋服を買うときを考えてみてください。ウィンドウショッピングをして、複数のお店を見比べるのではないでしょうか。
就職活動も同じです。複数の求人に応募することで、それぞれの職場を比較することができるのです。
就職活動では、自分が採用されるかどうかに注意が向きがちです。しかし、就職はあなた自身が働く場所を選ぶ行為でもあります。
あなたが「複数の求人から最良の職場を選ぶ立場にある」ことを忘れないようにしましょう。
2-2. メリット2:新たな発見や判断材料が見付かる
複数の求人に応募して職場を比較することで、新たな気づきや発見が得られます。
求人募集だけを眺めていたのでは、それ以上の情報を得ることはできません。実際に応募し、職場に足を運ぶことで、初めて分かることの方が多いのです。
- 「A病院は医療設備が古く、最先端の医療スキルが伸ばせない」
- 「B病院は第二志望だったけど、第一志望の病院より職場の雰囲気が良かった」
- 「C病院は面接担当の看護師長がとても親切だった」
このように、新たな発見が得られるのです。
自分の目で複数の職場を確認することは、ミスマッチを防ぐ上で大いに役立つのです。
2-3. メリット3:面接数をこなすことで場馴れできる
就職活動で最も緊張するのが「面接」ではないでしょうか。何を聞かれるのか、どんな対応をすれば良いのか…、と不安でいっぱいです。
複数に応募して面接の回数をこなせば、その不安にも慣れてきます。
緊張が和らぐので、あなたの魅力が面接官に伝わりやすくなり、採用のチャンスが高まります。また、面接官からの質問も想定できるようになり、予想外の質問をされても落ち着いて対処できるようになります。
3. 複数応募のデメリット3つ
前章では複数応募のメリットについてお伝えしましたが、次のような3つのデメリットもあることを知っておきましょう。そうすれば適切に対処できるようになり、より良い結果を得やすくなります。
3-1. デメリット1:スケジュール管理が大変になる
同時に複数の求人に応募するのですから、応募に必要な対策・手続きが増えます。
- 応募先の情報集める
- 履歴書や職務経歴書を作る
- 面接対策をする
- 面接の日程を調節する
これらを同時に進行しなければいけません。
最も大変なのが、面接日の調整です。特に、現在の職場で働きながらの就職活動の場合、面接に使える時間が限られています。
面接への遅刻、欠席、日程変更は、相手からの信頼を失いかねません。面接の日程が他の病院とダブルブッキングしないよう、十分に注意しましょう。
3-2. デメリット2:履歴書や面接準備が大変になる
説得力のある志望動機を考えるためには、病院の特徴を知る必要があります。応募する病院についての情報収集が欠かせません。
複数に応募するとその分情報収集に時間が掛かることでしょう。情報収集の後は、病院の特徴に合わせた応募書類作り、面接対策が待っています。
特に、現在の職場に留まりながらの就職活動では、これらの時間を確保するのが一苦労です。その結果、充分な準備ができずに、面接などでうまく回答できないことがあります。
3-3. デメリット3:内定が複数出たときの内定辞退が大変になる
複数の病院から内定を得た場合、どこに就職するかを決めなければいけません。そして、就職しない病院に対しては、内定を辞退する必要があります。
内定を受けているにもかかわらず放置するのは、社会人としてルール違反です。とはいえ、断り事は憂鬱なことで、内定辞退が精神的な負担になることがあります。
4. 複数応募は転職サイトの利用がおすすめ
多くの方が、より良い職場環境や条件を求めて活動されている中で、効率的に複数の医療機関に応募する方法をお探しの方も多いのではないでしょうか。
実は、看護師専門の転職サイトを利用することで、複数の求人に同時にアプローチすることが可能になります。これらのサイトは、豊富な求人情報を提供するだけでなく、応募書類の作成サポートや面接対策まで幅広くサポートしてくれるのです。
特に「看護roo!」は、業界でもトップクラスの求人数を誇り、専任のキャリアアドバイザーが親身になって相談に乗ってくれると好評です。複数の病院や施設に応募する際の時間と労力を大幅に削減できるでしょう。
ただ、どのサイトも担当者の良し悪しでサポートの質が変わることがあります。そのため、複数のサイトに登録して比較することが重要です。
各サービスでは求人情報の提供だけでなく、履歴書の添削や面接対策も行っています。転職活動を効率よく進めたい方は、2~3社まとめて登録するようにしましょう。
看護師転職サイトは、以下のような理由から、2~3社の転職サイトに登録しておくことで、より自分に合った転職が可能です。
もし「このサイトは使えないかも」と思った場合も、メールで簡単に退会できます。ですから、転職サイトは2~3社まとめて登録し、多角的に転職活動を進めてみてください。
ここでは、JOBANUSがおすすめする看護師転職サイトを3社ご紹介します。
4-1. 看護roo!(看護ルー)
看護roo!(看護ルー)は、看護師の転職に特化したサイトで、年間2万人以上が利用し、その満足度はなんと96%以上。業界内で高い信頼を集めています。
求人数も40,000件以上と圧倒的で、月給42万円以上や年休150日以上など、好条件の案件も豊富です。特に嬉しいのはLINEでのサポート。質問や相談がすぐにでき、応答も迅速です。
面接や履歴書のサポートも手厚く、転職活動が初めての方や不安を感じる方にも強くおすすめできます。
運営会社 | 株式会社クイック |
本社所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル11F |
会社の拠点 | 全国5拠点(東京、大阪、名古屋、横浜、神戸) |
公開求人 | 5.6万件 |
対応年齢 | 20代 30代 40代 50代 |
求人職種 | 正看護師、准看護師、保健師、助産師 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.kango-roo.com/career/ |
関連記事 看護roo!(看護ルー)評判は悪い?サービスの特徴やメリットを解説
4-2. レバウェル看護師(旧看護のお仕事)
レバウェル看護師(旧:看護のお仕事)は、転職を考える看護師さんに手厚いサービスを提供する業界トップクラスの転職サイトです。その信頼性から「友達に勧めたいサービスランキング」で1位に輝いています。
求人数は驚異の12万件以上あり、その数は日本最大級。加えて、病院のリアルな口コミやスタッフの声も確認できます。
そして何より、忙しい看護師さんでもLINEで気軽に相談ができ、キャリアアドバイザーからも丁寧な情報提供が受けられます。
運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア24F、25F |
会社の拠点 | 全国11拠点(東京、大阪、名古屋、埼玉、広島、立川、船橋、横浜、札幌、福岡、京都) |
公開求人 | 12.3万件 |
対応年齢 | 20代 30代 40代 50代 |
求人職種 | 正看護師、准看護師、助産師、保健師 |
対応地域 | 全国 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://kango-oshigoto.jp |
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4-3. ナース人材バンク
ナース人材バンクは、年間10万人以上の利用者と97%の高い満足度で、看護師転職界の信頼性を証明しています。
地域専任の看護師専門キャリアパートナーが個々のニーズに合わせて最適なアドバイスを提供します。また、病院だけでなく、介護施設など多種多様な求人があり、全国どこでも活躍の場が見つかります。
転職を検討する看護師さんにとって、確かなサポートと多様な選択肢を提供するこのサイトは、一考の価値があります。
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5. 併願は2~3つ程度に絞り込む
応募する数が多いほどチャンスが増え内定率が上がりまが、だからといってやみくもに応募数を増やすのは逆効果です。
書類選考や面接の準備に苦労しますし、面接の日程調整も大変になります。十分な対応ができず、失敗に終わる危険が高くなるのでおすすめできません。
応募する病院数は、情報収集が満足にできる範囲内に留めておきましょう。今の職場で働きながら就職活動をする場合は、特に少なめにしておくべきです。
同時に応募するのは、2~3つ程度に絞り込みましょう。
6. 面接で併願している時の答え方
就職活動では、ほとんどの人が複数の求人に応募しています。このため、面接官が「他の病院にも応募されていますか?」と質問することも多いのです。
印象を良くするために「他には応募していません」と答えたくなるかもしれません。でも、嘘は禁物です。嘘がばれたとき、あなたが困った立場に追い込まれるからです。
もし併願について尋ねられたら、「併願しています」と正直に答えましょう。正直に答えたからといって、あなたへの印象が悪くなることはありません。むしろ、誠実さが評価されることでしょう。
面接での質問内容には、すべて理由があります。
「他の病院にも応募していますか?」という質問にも、理由があるのですね!
6-1. 面接官が併願の状況を聞く理由
面接官が併願の状況を聞く理由は、「応募先と志望動機に矛盾がないか」を確認するためです。
例えば、救急病棟を希望しているのに、介護施設にも応募していたらどうでしょう。全く異なるベクトルの職場に応募していることに、面接官は不審を感じるでしょう。
「どこでもいいから、とにかく就職したいと焦っている」と受け取られるかもしれません。
その結果、熱心さが足りないという評価が下されてしまいます。面接での回答では、応募先に一貫性があることをアピールしましょう。
面接官から併願の状況を聞かれたときの対応で、大切なことがあります。それは、「ここで働きたい!」という意志をアピールすることです。「複数に応募していますが、第一志望は御院です」と伝えましょう。
以下、具体的な答え方の例をお示しします。
《回答例》
現在、他に2つの病院に応募しております。いずれも御院と同様に、総合病院の外科でございます。
ただ、私といたしましては、御院の医療姿勢に感銘を受けております。御院を第一志望として、長く尽力させていただきたいと考えております。
7. 内定を辞退する方法(電話・メール)
複数からの内定を得た場合、断ることに罪悪感を感じる方も多いと思いますが、なるべく早く返事をするのが礼儀です。
そこで、この章では内定を辞退する方法と例文を電話とメール別にお伝えします。
適切な対処法を知っておけば、ストレスを感じずに辞退できることでしょう。
7-1. 電話で辞退を伝える方法と例文
電話で内定辞退で伝えるときのポイントは、以下の5点です。
- お世話になったお礼
- 内定をもらったお礼
- 内定を辞退したいこと
- 辞退する理由
- 直接伺わず、電話連絡をするお詫び
電話での会話例を見てみましょう。
《内定辞退|電話での会話例》
あなた:お世話になっております。私は、内定通知をいただきました○○○○と申します。人事担当の○○様は、いらっしゃいますでしょうか。
病院担当:お電話代わりました、人事担当の△△です。
あなた:人事選考に応募させていただきました、○○○○でございます。今、お時間、よろしいでしょうか?
病院担当:どうぞお話しください。
あなた:1このたびは、大変お世話になりました。また、2内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。3大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたく、お電話致しました。
病院担当:そうですか。よければ、理由を教えていただけますか?
あなた:実は、他院からも内定をいただき、非常に悩みました。4今後のキャリアを考え合わせた結果、そちらの病院への就職を決断致しました。
あなた:貴重な時間を頂いての選考にもかかわらず、このような結果になり、申し訳ありません。
5本来であれば直接お詫びに伺うべきですが、取り急ぎお電話でご連絡させていただきました。
重ねてお詫び申し上げます。
病院担当者:残念ですが、他院でのご活躍をお祈りしています。
あなた:ありがとうございます。それでは、失礼致します。
7-2. メールで辞退を伝える例文
メールでも伝える内容は電話と同じです。
- メールの内容が分かる件名にする
- 病院名と担当者名を正確に記載する
- 内定のお礼と辞退する旨を伝える
- 辞退理由を簡潔&失礼のないように記載する
- メール連絡のお詫びと病院の発展を祈る言葉を添える
メールでの回答例を見ていきましょう。
《内定辞退|メールの文例》
1件名)内定辞退のご連絡(山田太一)
2医療法人 ○○病院
人事部 ○○◯◯様
先日、看護職員中途採用の選考を受けさせていただきました山田太一と申します。
3このたびは内定の通知をいただき、ありがとうございました。
甚だ申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
4今後の看護師としてのキャリアについて改めて考えた結果、このような決断に至りました。
大変悩んだのですが、自分の適性を鑑み、別の病院への就職を決意した次第です。
貴重なお時間と温かいお心遣いを頂きましたこと、心よりお礼申し上げます。
それにもかかわらず、このような決断に至り、誠に申し訳ありません。
5直接お伺いすべきところ、メールでのご連絡となりましたことを重ねてお詫びいたします。
末筆ながら、貴院の益々のご発展をお祈り申し上げます。
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氏名:
住所:
電話番号(携帯または自宅番号)
E-mailアドレス:
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8. まとめ
今回は、複数求人への応募について解説しました。
複数求人への応募は転職成功のカギであること、そしてメリット・デメリットがあることが理解いただけたかと思います。
また、面接での回答例や内定辞退の文例についてもお伝えしましたので、今までより心の負担が軽くなったのではないでしょうか。
複数の求人に応募すれば、
- ミスマッチのリスクを回避しやすくなる
- 内定を得る確率も高くなる
- 短期間で就職活動を終えることが可能
などメリットが多いので、就職活動では複数の求人への応募をおすすめします。この記事を参考にして複数の求人に応募して、ぜひ転職を成功させてください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。